トラブル相次ぐ「ハイフ」施術 ホットペッパー、予約や検索制限へ

 エステサロンなどでは、高密度焦点式超音波「ハイフ(HIFU)」と呼ばれる施術により、肌のたるみが改善されるとうたわれている。ところが、皮膚をやけどしたり、顔の一部がしびれたりするトラブルが相次いでいる。

 こうした状況を受け、美容予約サイト「ホットペッパービューティー」を運営するリクルート(東京)は、2024年1月中旬ごろからハイフの検索や予約ができないよう、システムを改修する。

 ハイフ施術をするエステサロンなどは、顔や体の一部分に超音波を集中して当て、皮膚の表面はやけどすることなく筋膜などにダメージを与えることで、肌のたるみを改善するとうたっている。

 施術で使われる機器は本来、前立腺がんなどの治療用に開発された。ところが、美容にも技術が転用され、ハイフ施術による小顔や痩身(そうしん)の効果を求める利用者が増え、人気となった。

 東京都内在住の女性(28)は22年7月、エステサロンで両脚にハイフ施術をしてもらった。しかしその後、左脚に重度のやけどを負い、神経障害も発症。1年以上もやけどの痕が残ってしまった。女性は「ダイエット目的の施術で、まさかけがをするとは」と後悔した。

 やけどのほかにも、顔面まひや急性白内障になるケースもあった。消費者庁の消費者安全調査委員会(消費者事故調)は今年3月、施術者を原則、医師に限定する必要があると指摘した。

 このため、リクルートは8月、ホットペッパービューティーに掲載されているエステサロンなど全店舗にハイフの広告を表示させないよう求めていた。さらに、ハイフの予約や検索ができないようシステムを改修することにした。改修を終えて運用できるようになるのは、24年1月中旬ごろを想定しているという。トラブル相次ぐ「ハイフ」施術 ホットペッパー、予約や検索制限へ (msn.com)