マイクロプラスチックが人の心臓から初めて発見、汚染の影響が明らかに

 

https://images.forbesjapan.com/media/article/65275/images/main_image_13f821431c2ee314c27145f5d0acabb4aa32be19.jpg これは文字どおり、大きな公害問題が心(臓)に刻まれたケースだ。

学術誌Environmental Science and Technologyに掲載された研究によれば、心臓手術を受けている人間の心臓からマイクロプラスチックが初めて検出された。そう、あなたは自分の心臓が金や石でできていると思っているかもしれないが、実はその心臓にはマイクロプラスチックが含まれているかもしれないのだ。

マイクロプラスチックとは、直径5ミリメートル以下の非常に小さなプラスチックの断片である。これが人々の健康にどのような影響を与えるかについての懸念がある。何しろ「私の体にプラスチックの断片を入れてほしい」とは、あまり言わないだろう。

この研究では、中国の首都医科大学、中国医学科学院、北京協和医科大学のチームが、15人の心臓手術患者から採取した検体をLDIRケミカルイメージングシステムと走査電子顕微鏡を使って調べた。そう、彼らは心臓とその周辺組織のサンプルに含まれるマイクロプラスチックの存在を検出するために、信じられないかもしれないが、レーザービームを使ったのだ。

これには、心膜の6つのサンプル、心膜の周りの脂肪組織の11サンプル、そして心膜と心臓の間の脂肪組織6サンプルが含まれていた。また、心臓の筋肉を3サンプル、左心房付属器を5サンプルも調べられた。マイクロプラスチックはそこら中に溢れかえっていたわけではない。しかし、研究チームは5種類の組織から9種類のマイクロプラスチックを発見し、最大のものは直径469μm(0.469ミリメートル)であった。

また手術前と手術後の患者の血液サンプルからは9種類のマイクロプラスチックが検出された。この場合、最も大きな断片の直径は184μm(0.184ミリメートル)だった。

これらの小さなプラスチック片が手術の過程で患者の心臓に入ったのではと疑問に思うかもしれない。しかし、すでに述べたように、手術前の血液サンプルにはすでにマイクロプラスチックが含まれていた。さらに、研究者たちは、プレキシガラス(アクリルを使って作られるガラス)に通常見られる物質であるポリメタクリル酸メチル樹脂を、左心耳、心外膜脂肪組織、心膜脂肪組織のサンプル中に見つけた。プレキシガラスは、手術中に外科医が患者の心臓に詰め込むようなものではない。

マイクロプラスチックが、心理的な意味ではなく物理的な意味で、あなたの心(臓)に届いたとしても、それほど驚くことではない。私たちは今、本当にたくさんのプラスチックに囲まれている。さまざまな種類の衣服のように、明らかにプラスチックが入っているようには見えないものであっても、その中にはたくさんのプラスチックが含まれていることがあり、毎日、あなたとあなたの衣服が行く先々で、小さなプラスチックの破片がたくさん排出される可能性がある。

 

このプラスチックは、飲み水や食べ物など、環境のさまざまな部分に蓄積される。そして、食べ物や水などのさまざまな物をどこに送り込むことが多いかを考えてほしい。そう、体のさまざまな部位への入り口となる、穴や口の中に押し込んでいるのだ。

2018年にフォーブスで取り上げたように、これまでの研究でも人間の便、肺、胎盤からマイクロプラスチックが見つかっている。だが、これらはすべて「プラスチック氷山」のほんの一部にすぎないかもしれない。心臓からマイクロプラスチックが検出されたということは、このようなプラスチック片が全身に行き渡る可能性があることを示唆している。実際、あなたがすでに取り込んでいるプラスチックの量を考えると、歩くクレジットカードのようなものかもしれない。

ワクチンで体内にマイクロチップが埋め込まれるという根拠のない陰謀論が語られる一方で、毎日毎日、より多くのプラスチックが体内に入り込んでいるという事実については語られることがないようだ。マイクロプラスチックが人間の健康にどのような影響を及ぼすかについては、まだ十分な研究がなされていないが、良いことではありそうもない。すでにいくつか懸念される発見があり、さらなる調査が必要である。

たとえば、米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された研究では、マイクロプラスチックがカキの繁殖を大混乱に陥れる可能性があることが判明した。これは明らかに、家族計画を立てようとしているカキにとっては良いニュースではない。これが人間に当てはまるかどうかはまだわからない。

また、私が2019年にフォーブスで取り上げたEnvironmental Science and Technologyに掲載された研究もある。この研究では、オオミジンコをティーバッグからのプラスチック粒子にさらした。この結果ミジンコたちの振る舞いに影響が出た。プラスティックに晒された後、オオミジンコの遊泳行動や発育が変化したのだ。これは、自分がミジンコの仲間であればちょっとショックかもしれないが、やはり人間には当てはまるかもしれないし、当てはまらないかもしれない。

ともあれ、私たちの身の回りにあるこのプラスチック汚染が、長期的に健康にどのような影響を及ぼすのか気になるところだ。このプラスチック汚染問題は、もはやミクロな問題ではなく、あらゆる生態系に浸透するマクロな問題にもなっているのだ。

マイクロプラスチックが人の心臓から初めて発見、汚染の影響が明らかに (msn.com)

 

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