原子炉の土台内部も損傷、初めて確認 鉄筋が露出 東電福島第一原発1号機のロボット調査

東京電力は29日、福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)の1号機原子炉格納容器の内部調査で、水中ロボットを使って撮影した画像を新たに公開した。核燃料があった圧力容器を支えている鉄筋コンクリートの土台(厚さ1・2メートル)の内側で、コンクリートがなくなり内部の鉄筋がむき出しになっていた。土台内部の損傷が確認されたのは初めて。

1号機原子炉の土台内部。壁面下部で棒のような鉄筋がむき出しになっている=東京電力福島第一原発1号機で(国際廃炉研究開発機構提供)

1号機原子炉の土台内部。壁面下部で棒のような鉄筋がむき出しになっている=東京電力福島第一原発1号機で(国際廃炉研究開発機構提供)

 公開した画像は28日に撮影。格納容器底部から圧力容器真下につながる開口部(幅約80センチ、高さ1・7メートル)から土台内部を撮影した。

 開口部に近い側面の壁は、下部が損傷して鉄筋がむき出しだった。溶け落ちた核燃料(デブリ)の熱でコンクリートが溶けた可能性があり、損傷が激しければ圧力容器が倒壊する恐れもある。これまでの調査で土台の外側が損傷していることは確認されていた。

 29日には、ロボットが開口部から圧力容器の真下に初めて入り、土台内部の損傷状況などを詳しく調査。撮影した画像は30日に公開する予定という。(小野沢健太)

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