ドローン、「有人地帯・目視外」初飛行 日本郵便が宅配

日本郵便が実施した、ドローンを有人地帯で目視外飛行させる「レベル4」の試験配送(24日、東京都奥多摩町)

日本郵便は24日、東京都内の山間部でドローン(小型無人機)を使った宅配サービスの試験飛行を実施した。操縦者が機体を目視せずに住宅地など人がいる上空を飛ばす「レベル4」の国内初の飛行事例となった。

東京都奥多摩町の住宅地で、ドローン開発を手掛けるACSL製の機体が奥多摩郵便局から配送先の住宅まで往復約4.5キロメートルを飛行した。機体はバッテリーを含めて8.8キログラム。お菓子やおもちゃを詰めた計約900グラムの箱を搭載し、陸路では通常片道15分ほどかかる道のりを5分で軒先へ配達した。

ドローンは高度20〜145メートルを最高時速36キロメートルで進む。日本郵便は2023年度以降、山間部への荷物の配送にドローンを導入する計画だ。

レベル4飛行は改正航空法の施行により22年12月に解禁され、国土交通省が3月17日に日本郵便とACSLによる飛行を許可した。レベルは難易度を示し、1は目視できる範囲内で人が操縦し、2は発着場所や速度、経路などをプログラミングした上での目視内の自動飛行を指す。3は河川や海、森林など無人地帯の目視外飛行で、4は最高難度となる。

物流各社はドローンの活用で、山間地域での配送時間の短縮やコスト削減などの効果を見込む。ドローン、「有人地帯・目視外」初飛行 日本郵便が宅配 - 日本経済新聞 (nikkei.com)