いつまでも過去に固執している自分がみっともないけど、それでも高校時代はよかったな、なんて思ってしまう。
ずっと一途にいられたから。一途にいることに怖さも感じなかったし、大切な人たちのために頑張りたいと思ったし頑張れた、それを認めてもらえた。
あの時の自分と、そんなに考えていることは変わらなくて、ただ私はちょっと失敗を知って、かっこ悪くなって、臆病になった。
歳を重ねるごとに、自分の平凡さを思い知って、それでもしがみついていたくて何か違うものを見たくて、ずっと食らいついてきたのに、それが台無しになってしまって、本当に10代の自分にごめんって思う。
私には人より時間がかかるってわかってるのに、なんでむちゃなことを始めちゃったんだろう。全てが中途半端に私の中で渦巻いていて、気持ちわるい。それでも慎重に考えたつもりだったけど、完全に浮かれていたんだ。
もう音楽は捨てた、今までの私を形作ってきたものを、捨てた。多分この先には、できない。50年先には物理的にできたとしても、凝り固まった声帯なんて使いたくないんだよ。
でも、ずっと探して見つけたものだけは譲れない。人生の夏休みだからって、謳歌しすぎて未来をダメにすることはできないんだ。見つけるのが遅かった。すべて間が悪すぎる。
でも、まだ去年だったら他の決断ができたのに。今はもう1つの選択肢しかなくて、その中で頑張れる自信がなくてちぐはぐなことになってる。そうやって気づいたのが今更なんて頭が悪すぎる。
本当は両立できたらいいんだけど、今のままではできそうもない。
もう、今更この中から抜け出すことはできなくて、私自身抜け出すのは怖いし絶対しちゃいけないことで、
でも存在意義は見出せなくて、別にただの空気、いやむしろ汚染物質であることは明確すぎるし、どうしたらいいんだろう。
この精神状態では、何か理由がないとつぶれてしまう。どうやって見つけよう。人のためにも頑張れなくなった、薄情な人間なんだな。
5年前の私、ごめん。何を手紙に書いたかわからないけど、ちっとも成長していない、というか道をまちがえた。
あなたの方がよっぽど立派だよ、自分を認めてあげてよ。5年前の自分、今なら十分すぎると思えるのに。抱きしめてあげたいのに。
蔑んだ目で、私を射抜いてくれないか。