第四幕~放たれた矢の行方~
十三、目的を果たす為に
――四季の目が外れたな。
良いか、若衆。一度しか言わん良く聞け。
これより壯火城跡、列島最大の妖怪の巣窟へと斬り込む。
しかし、忘れるな――。
目的は彼奴等の殲滅ではないということを。
目的はただ一つ。
囚われた華羅姫様を救い出すこと。
そしてその為には――・・・
真矢、お主一人で壯火城に忍び入よ。
儂と若衆とで、妖怪共の注意を引く。
その混乱に乗じて華羅姫様を奪還せよ。
恐らく、姫様の元には妖怪共の大将、魏道と、
その参謀である四季がおるじゃろう。
じゃが、お主ならやれる。
その強き心は一閃の矢の如く、
如何なる物をも貫く武器となろうて。
夜明けと同時に、この峠にて落ち合う。
必ず戻って来い。
良いな?
何、心配はいらん。
儂の術で、お主の幻影を踊らせよう。
この雨のお陰で、よい雨陰を造れそうじゃて――・・・。
――真矢、これを持って行け。
――・・・!?隼人、これ・・・!!
――名刀の持ち主はな、刀自身が決めるもんだ。
先代が双耶殿にも渡さなかった代物。
つまりは、そういうことだろう・・・?
壯火城謁見の間の戸が、凄まじい音をたてて吹っ飛ばされる。
姿を現したその殺気の持ち主は、鋭く細められたその目に強き光を宿した真矢だった。
討つべき相手を前に、真矢は雨でずぶ濡れの全身から冷やかな殺気を発する。
そしてその手には、祖父の形見である名刀が握られていた。
十三、目的を果たす為に
――四季の目が外れたな。
良いか、若衆。一度しか言わん良く聞け。
これより壯火城跡、列島最大の妖怪の巣窟へと斬り込む。
しかし、忘れるな――。
目的は彼奴等の殲滅ではないということを。
目的はただ一つ。
囚われた華羅姫様を救い出すこと。
そしてその為には――・・・
真矢、お主一人で壯火城に忍び入よ。
儂と若衆とで、妖怪共の注意を引く。
その混乱に乗じて華羅姫様を奪還せよ。
恐らく、姫様の元には妖怪共の大将、魏道と、
その参謀である四季がおるじゃろう。
じゃが、お主ならやれる。
その強き心は一閃の矢の如く、
如何なる物をも貫く武器となろうて。
夜明けと同時に、この峠にて落ち合う。
必ず戻って来い。
良いな?
何、心配はいらん。
儂の術で、お主の幻影を踊らせよう。
この雨のお陰で、よい雨陰を造れそうじゃて――・・・。
――真矢、これを持って行け。
――・・・!?隼人、これ・・・!!
――名刀の持ち主はな、刀自身が決めるもんだ。
先代が双耶殿にも渡さなかった代物。
つまりは、そういうことだろう・・・?
壯火城謁見の間の戸が、凄まじい音をたてて吹っ飛ばされる。
姿を現したその殺気の持ち主は、鋭く細められたその目に強き光を宿した真矢だった。
討つべき相手を前に、真矢は雨でずぶ濡れの全身から冷やかな殺気を発する。
そしてその手には、祖父の形見である名刀が握られていた。