こんな人に読んでほしい
 
・毎日「体にいいもの」を食べているつもりなのに、結果に繋がらず不安な方
 
・野菜サラダはたっぷり食べるけれど、メインのおかずは控えめになりがちな方
・30代後半〜40代で、一歩ずつ丁寧に進みたいと思っているあなたへ

 

 
 

  はじめに

 
その「丁寧な食事」、
大切なものが抜けていませんか?
 
 
こんにちは。 
 
日々、ラボ(培養室)で卵子や精子、
そして大切な受精卵をお預かりしている胚培養士です。
 
 
突然ですが、皆さんは親御さんから
「野菜もしっかり食べなさいよ」
と言われたことはありませんか?
 
私は数えきれないほどあります(笑)
 
 
その教えを忠実に守って、
妊活を始めてからも
「まずはサラダ!」
「スムージー!」と、
野菜を意識して摂っている方はとても多いはず。
 
でも、ちょっと振り返ってみてください。
 
「タンパク質をしっかり摂りなさいよ」
って、親や周りの人から言われたこと、
ありますか?
 
 
意外と少ないのではないでしょうか。
 
実は、不妊治療の現場で多くの方のお話を
聞いていると、
「野菜は意識しているけれど、 
タンパク質はそこまで……」
という、ある種の「タンパク質迷子」さんに
お会いすることがとても多いのです。
 
 
 
今日は、難しい理屈ではなく、
あなたの身体と、
これから出会う未来の命のために、
本当に大切にしてほしい
「タンパク質」のお話をさせてください。
 
 
 

  ヘルシーの罠にハマっていた日々

 
実は、偉そうに話している私自身も、
かつては「ヘルシー=野菜」という思い込みに
縛られていた時期がありました。
 
 
仕事が忙しく、夜遅くに帰宅。
 
「遅い時間に重いものは食べたくないし、
太りたくない。
でも体にいいことはしたい」
 
そんな私が選んでいたのは、
ボウルいっぱいのサラダと、
ほんの少しの豆腐、
そしてお味噌汁。
 
 
「あぁ、今日は野菜をたくさん食べたから、
体にいいことしたな」
 
そんな満足感でいっぱいでした。
 
でも、なぜか疲れが取れない。
肌はカサつく。
 
そして何より、
心に余裕がなくなっていく……。
 
 
ある時、栄養学を改めて学び直し、
自分の食事を数値化してみて愕然としました。
 
 
「私、全然タンパク質が足りてない……!」
 
 
野菜に含まれるビタミンやミネラルは、
確かに大切です。
 
でも、それはあくまで「潤滑油」。
 
車で例えるなら、
エンジンオイルのようなものです。
 
肝心の「車体(=体そのもの)」を作る材料が
スカスカだったことに、
ようやく気付いたのです。
 
 
 

  卵子と精子のもとは「タンパク質」

ここで少しだけ、
胚培養士としての視点でお話ししますね。
 
 
顕微授精などで卵子や精子を
毎日顕微鏡で見ていると、
その力強さや繊細さを肌で感じます。
 
そこで皆さんに知っておいてほしいのが、
「卵子も精子も、そして子宮のフカフカのベッドも、すべてタンパク質からできている」
というシンプルな事実です。
 
 
私たちはつい
「サプリメントで何を足そうか」
と考えがちですが、
細胞のひとつひとつを作るベースは、
日々の食事から摂るタンパク質(アミノ酸)です。
 
 
 ・卵子を育てるホルモン
 ・卵子の質を左右する細胞の構造
 ・精子の元気な動きを支えるエネルギー
 
 
これらすべてに、
タンパク質が関わっています。
 
30代後半から40代にかけて、
卵子の質を気にされる方は多いですが、
もし材料が足りていなかったら……。
 
どんなに高価なサプリを飲んでも、
土台がないところには積み上がらないんですよね。
 
 
「野菜を食べているから大丈夫」
という安心感の陰で、
体の一番重要な材料が不足している。
 
これは、家を建てる時に
「壁紙の柄(野菜)」ばかりこだわって、
「柱(タンパク質)」を忘れているようなものかもしれません。
 
 
 

  無理なく変えられた「3つのステップ」

 

「じゃあ、今日からお肉を毎日300g食べなきゃいけないの?」
と思った方、安心してください。
 
そんなに極端なことは必要ありません。
私が試してみて、
そして多くの患者さんにおすすめして
「これなら続けられる!」
と言っていただけたコツをご紹介しますね。
 
 
 

1. 「手のひら1枚分」を毎食の合言葉にする

 

一番わかりやすい目安は、
自分の手のひら(指を含まないサイズ)です。
 
毎食、その大きさ・厚み分のお肉やお魚、
大豆製品を食べる。これだけ。
 
 
「あ、今朝はパンとコーヒーだけだったな」
と思ったら、
そこにゆで卵をプラスする。
 
それだけで合格です。
 
 

2. 「ちょい足しタンパク」を味方につける

 
料理を頑張りすぎると続きません。
 
 
・お味噌汁に乾燥わかめだけでなく、豆腐や卵を落とす
・サラダにサラダチキンやツナ缶を乗せる
・納豆、チーズ、ヨーグルトを冷蔵庫に常備しておく
 
   「包丁を使わずに足せるタンパク質」を
家にストックしておくのが、挫折しない秘訣です。
 
 

3. 野菜は「タンパク質の相棒」と考える

野菜を主役にするのではなく、
タンパク質の消化を助ける
「最高のサポーター」
として隣に置くイメージです。
 
お肉を食べる時に、
レモンを絞ったり、
大根おろしを添えたり。
 
そうすると、胃もたれも防げて、
栄養の吸収も良くなります。
 
 
 

  変化は、意外なところから

 

タンパク質を意識するようになって数ヶ月。
 
私自身に起きた変化は、
数字(体重や検査値)よりも先に、
「体感」として現れました。
 
 
まず、朝の目覚めが全然違いました。
 
以前は泥のように体が重かったのが、
スッと起きられるようになった。
 
そして、夕方の「もう無理、動けない」
というガス欠状態が減ったんです。
 
 
さらに驚いたのは、心が安定したこと。
 
実は、心を穏やかに保つ
「セロトニン」
というホルモンも、
タンパク質から作られます。
 
 
不妊治療中は、
どうしても結果に一喜一憂して、
心がトゲトゲしたり、
急に悲しくなったりしますよね。
 
でも、栄養で土台が整うと、
「まあ、そんな時もあるよね」
と、少しだけ自分を許せる余裕が生まれるんです。
 
これは、治療を続けていく上で、
何よりも大切な「お守り」になると
私は確信しています。
 
 

  完璧じゃなくていい

 

30代後半、40代前半。
 
仕事も責任ある立場になり、
治療との両立で心身ともにボロボロになりながら、
それでも「お母さんになりたい」と願うあなたの姿を、
私はラボの窓越しに、
いつも心から尊敬の念で見つめています。
 
 
だからこそ、自分を責めないでください。
 
「今まで野菜ばかりで、
タンパク質が足りてなかった。
私のせいで結果が出なかったのかも」
 
なんて、絶対に思わないでくださいね。
 
今日、この記事を読んで
「あ、そうなんだ」と気づけた。
 
それだけで、あなたの未来は
もう変わり始めています。
 
妊活は、どうしても
「引算(これをしちゃダメ、あれもダメ)」
になりがちです。
 
でも、タンパク質を摂ることは、
あなたの体と未来への「足し算」です。
 
今日のご飯に、卵をひとつ。
 
コンビニで選ぶ飲み物を、豆乳に。
 
そんな小さな一歩で、
あなたの細胞は確実に喜びます。
 
 
「卵子を育てる」という大きな目標も、
元を辿れば今日食べた一口のタンパク質から。
 
あまり気負わず、
まずは美味しいお肉やお魚を
「美味しいね」と味わうことから
始めてみませんか?
 
あなたの健やかな体と、
穏やかな心が、
一番の近道だと私は信じています。
 
一緒に、一歩ずつ進んでいきましょう。
 
応援しています。
 
 
 

  最後に

 

 ・冷蔵庫に「ゆで卵」を3個常備する
(一番手軽な完全栄養食です)
 
・外食の時は「丼もの」より「定食」を選ぶ
(おかずがあるものを選ぶ)
 
・おやつを「甘いもの」から「ナッツやチーズ」に変えてみる
 
 
「私、今細胞を作ってる!」
と唱えながら食べる
(マインドも大事!)
 
少しずつ、あなたのペースで。
 
 
この記事が、あなたの背中を
そっと押す一枚の羽根になれば嬉しいです。