背景および目的

細胞質内精子注入(ICSI)による授精により、男性因子不妊症と診断されているけれど、子供を産むことが可能になりました。男性因子による不妊症がICSIの主な適応であるが、出生率(LBR)に対する利点は証明されていないにもかかわらず、非男性因子による不妊周期におけるICSIの過剰使用が報告されています。男性因子による不妊症が症例の 33.33% (1/3) 未満を占めているにもかかわらず、米国の全周期の約 75% で ICSI 授精が使用されていることが明らかになりました。細胞質内精子注入には、コストの増加、スタッフの作業負荷、新生児への有害な転帰の関連などの制限がないわけではありません。

そこで今回は非男性因子不妊症の場合のICSIの必要性を確かめることを目的としました。

 

  結果

移植に利用できる胚について比較したところ両者に差はありませんでした。

続いて年齢や採卵個数によってカテゴリーを分けましたが両者に有意な差は認められませんでした。

続いて、出生率や流産率などを比較しましたが、両者に有意な差は認められませんでした。

 

  結論

非男性因子不妊症におけるIVFとICSIの治療法を評価したこれまでの研究でも、ICSIがIVFよりも有利であることは示されていません。

非男性因子不妊症症例におけるIVFとICSIの妊娠結果が評価され、2 つの授精法の間に有意差がないことが明らかになりました。

 

 

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