みっちゃん | Today Will Be A Good Day

Today Will Be A Good Day

Vocalist はやしけい子のブログ

1週間程前の夕方、
友達のSちゃんから
泣きながら電話が入った。

共通の友人のみっちゃんが昨年の10月に亡くなっていた、
と言うものだった。

私達3人は同い年。


卵巣癌に気がついた時には
既に末期で
3ヶ月であっけなくこの世を去ってしまっていた。


Sちゃんは今では全国でも有名な
アクセサリー屋さんを経営している。

Sちゃんのお店がまだ神戸の小さなアクセサリー屋さんだった頃
みっちゃんはデパートでアクセサリーの販売員をしていた。

Sちゃんのお店の商品が
ファッション雑誌やテレビのドラマなどで
取り上げられ始め、百貨店等で販売され始めた頃
みっちゃんはSちゃんのお店の販売員となった。


お店がどんどん大きくなり、有名なネットショッピングサイトで
売り上げ1位を走り続け、
百貨店での販売も大阪、名古屋、東京と増え始め
みっちゃんは、店頭での販売成績をひたすら伸ばし続け
百貨店から直々に表彰されるほどの売り上げを
何度も達成していって、
未だに「伝説の販売員」という愛称で呼ばれるほどで、
ずっとSちゃんを支えてきた、右腕だった。





そんなみっちゃんが
ある日、私達の目の前から
いなくなった。
どこに住んでいるのかも、何もかも…
理由も、全く分らなかった。




数ヶ月が過ぎ、
突然みっちゃんから連絡が入り
家の近くのファミレスで会った。

夜だった。
いろいろ話をし
何となく後ろ髪を引かれながら
別れた。


その後、何度か電話が入ったが
取れなかったり、
架け直しても出なかったり。
たまたま話せて
「またゆっくり会おうね」と言いながらも
すれ違い、
かなりたって架けた時には
もう電話は繋がらなかった。

今思えば
その時既に
彼女はこの世にいなかった。

彼女が往った正確な日にちは
2011年11月1日だった。



今日、Sちゃんと
みっちゃんが最後まで愛した方と一緒に
みっちゃんに会いに行った。


この1週間
ただただ、
「会って顔を見て話す為の努力」
自分がしなかった事が悔やまれてならなかった。

そしてみっちゃんとSちゃんに対する私の役割を
果たし切れなかった事が苦しかった。



毎日毎日
思い出すのは
彼女の笑顔だけだった。




彼女の実家には
白い布に包まれた彼女がいて
完全にこの世を去って行った事がわかった。



最後の1週間
みっちゃんは
10代の頃から愛し続けた人に付き添われて
旅立って行ったと知った時、
私もSちゃんも
少しだけ、ほっとした。


私達は
彼女がどれだけ彼の事を愛していたか
よく知っている。



2人が別れたのは
彼女の唯一の決断だった。

でも別れた後も
ずっとずっと彼の事を愛し続けていたし

事ある毎に、彼を頼りにし
彼に従っていた。



今日初めて長い時間をみっちゃんの愛した人と過ごして
みっちゃんが彼を愛した理由を理解する事が出来た。



彼から
みっちゃんの最後の日々を聞いた

お医者様には彼女の最後の時が見えていた。
彼はその幕を引く様に促された。

でもなかなか引く事が出来ずにいて
迷いに迷っていた時、

彼女は勝手に旅立って行ったそうだ。

彼は、みっちゃんが、
彼にそんな苦しい決断はさせられないって思って
先に往ったんだと思うと言っていた。


私もそう思った。
みっちゃんは
いつもそうだった。
辛い事も悲しい事も
大好きな人には決して言わなかったし
見せなかった。


だから、私はいつもいつも
察してあげる事に努力して付き合っていた。






ある人が言った
「お祝い事は早い方が良いんだけど、誕生日のお祝いだけは
遅れてしても良いんだよ。」って。

もしかしたら、次の誕生日は来ないかもしれないから。


2012年8月31日のみっちゃんの誕生日は来なかった。


私はその日、毎年送っていた彼女へのおめでとうメールを送らなかった。
電話番号もアドレスも替えて
携帯が繋がらない彼女へはもう送る事が出来ないと思ったから。
彼女にさけられてると誤解していた。

エラーで返って来ても、送れば良かった。

もしかしたら、
天国のみっちゃんには届いたかもしれない。



明日の事なんて
誰にもわからない。

今日会ったあの人に
もう二度と会えないかもしれない。

そう思うと
全ての事が
愛おしくなってくる。




みっちゃんが亡くなったと聞いた日から
ずっと思ってる。



誰かを許す努力をしようって。
思いの丈を伝えようって。
大切な人を、心から大切にしようって。
親より絶対に長生きしようって。



帰り道
みっちゃんと最後に行った
ファミレスの前で
またそんな事を思っていた。






あの日、私を呼び出して

あなたは私に何を伝えたかったん?

あなたがいなくなってしまった今、

確かめるすべはありません。



あなたはあの日

ずっと所在なさげで

少し悲しそうだった。



気付いてあげられなくて

ごめんなさい。




でもね、



無邪気に泣いたり笑ったり、

あなたと過ごした沢山の楽しい時間の事ばかり

今は思っています。




ありがとうね、みっちゃん。




あなたが大好きでした。

その事、最後に

あなたに伝えたかったな。




いたらない私を許して下さい。