なんだよ
何なんだよ
ニノのやつ
男のくせに
アラサーのくせに


なんでこんなに可愛いんだよ


可愛いし


愛しい……


じゃあないか……




ああーーーーーーもうダメだ!


俺は持っていたジョッキをガタンッ
とテーブルに置いた。


「……ニノ」

「んっ?」

ジョッキを両手で持って縁を咥え今にもビールを流し込もうとほんの少し浮かせた唇。
俺の問いかけにジョッキを戻して小首を傾げた、その顔がまるでスポットライトを浴びたようにキラキラと光って見える。
漫画やドラマじゃああるまいし、と否定してみたところで目の前のキラキラは消えてくれない。
気持ち一つでこんなにも世界が変わるなんて。
少女漫画のようにキラキラしているニノには悪いけど、俺はすっかり汚れた大人なもんで。


「このあと、うちに来る?」

「相葉さんの家?
行っていいの?行きたいっ!」


目を輝かせるけど、警戒心なさすぎだから。


「うちに来るって言うことが、どう言うことだか分かってる?」


テーブルに戻したジョッキを未だに掴んでいるニノの手をジョッキから引き剥がしてギュッと握った。
ニノはそんな俺の目を真っ直ぐに見返して、ふわりと微笑んだ。


「…わかってるよ」


綺麗な笑みの中の決意に満ちた瞳
今、そんな顔を見せるなんて……
止められなくなるよ


俺はニノの手を握ったまま椅子から立ち上がった。
ニノは急いで片手で自分の荷物をかき集める。


そのまま手早く会計を済ませて外に出ると、もう一度ニノの手を引いて夜道を歩き出した。
いや、歩くなんて悠長なものじゃあない。
大股で早歩き。小柄なニノは俺に引っ張られて、ほとんど小走りだった。
それでも文句も言わずに俺についてくる。


俺のマンションに着くと、エレベーターに押し込んで無言でボタンを押す。
自宅への廊下ももどかしく玄関ドアに辿り着くと急いで鍵を開けた。


エレベーターの時と同じように素早くニノを内側に押し込むと後ろ手で鍵を閉め、同時にその華奢な身体を抱きしめていきなり深く口付けた。











つづく