菊池が戦線を離脱しても、プロジェクトは変わらずに進行している。
いや。やっぱり戦力ダウンは否めない。
菊池の名誉のために、そう言うことにしておこう。
そんな相変わらずな日々の中で、どうにも気になることが一つ。
「二宮」
また来たよ。
ここのところ連日じゃねぇ?
たった一言でこの部屋からニノを連れ出して行く超エリート。
ニノだって最近は俺の予定を聞きにも来ない。
完全に木村さんの方を優先させてる。
そりゃあ、社内の地位で言ったらあっちの方が全然上だし、ニノが俺を優先させたら角が立つといえばそうだけど……
だけどさぁ、勤務時間終わってるよ。
まして、ニノはこの会社の人間じゃあないし。
ねぇ、俺今日空いてるんだけどぉ……
あーあ、ニノがその気なら俺も久しぶりに遊びに行っちゃおうかなぁ…
俺が声をかければ乗ってくる娘はいくらでもいる。
いるんだけどさぁ……なんかなぁ……
「あんたら、どうなってんの?」
ニノの後ろ姿を見送りながらバリバリと頭を掻いている俺の後ろから声をかけて来た松潤。
付き合いが長くなってくれば、それなりにその人となりはわかってくるもので、ニノのことを除けばこの超絶美形は案外付き合いやすかったりして。
いつしかタメ口をきくくらいには仲良くなっていた。
「……別に、どうもなってないけど?」
憮然と答えれば
「ふーん。
まあ、俺としては、ニノを任せるなら相葉くんより木村さんの方が全然安心だけどね」
「そうでしょうね」
俺の素行を知ってる松潤がニヤニヤしながら言ってくるから、俺はそっぽを向いたまま答えた。
つづく