そのうちユウタがおねむになって、パパが寝かしつけに行って、オレがおじさんたちからのクリスマスプレゼントで貰った新作ゲームに夢中になりだした頃。
寝室から戻ってきたパパも加わって五人でちんまり纏まって飲み始めた。
ここからは大人の時間。
息子のオレでもあの輪の中には入れない。
そんな輪の中から漏れ聞こえてくる会話。
「……どう?」
「踊れるかなぁ…………」
「………若い頃のようには…………………」
「みんな…おじさんになっちゃったねぇ……」
「……………………クオリティが……」
これはきっと仕事の話。
子供のオレが口を挟む問題じゃない。
だけど………
だんだん腹が立ってきた。
「若い頃と同じにやる必要なんかねえじゃん」
気がついたらコントローラーを持ったまんま口が動いていた。
「おじさんにはおじさんの魅力があるっての!
みんな今だってカッコいいし。
絶対昔より今の方がセクシーだし。
年取ったってだけで尻込みすんのかよ。
そんなの、らしくねえよ。
おじさんパワー魅せてやればいいんだ!」
テレビの前に座ったまんま、おじさんたちを睨み付けて捲し立てるオレを、ビックリ顔で見てる五つの顔。
しまった!
やっちまった!
子どもが何言ってんだよ。
頭に血が上って好き勝手なこと言った。
「………ゴメン……余計なこと言った……」
肩を竦め小さくなるオレを優しい顔で見返してから
「………おじさんのセクシー……俺たちにあるかなぁ」
「はははっ、あるよ。小僧には出せない魅力」
お互いがお互いを見ながらクスクスケラケラと笑っている。
その後オレは自分の部屋に引っ込んだけど、大人たちは遅くまで話していたらしい。
それからしばらくして、父ちゃんとパパのスケジュールにボイトレやらダンスレッスンが増えた。
筋肉痛だと文句を言うパパに、あんなに嫌がっていた英会話教室にまで通い始めた父ちゃん。
大変だ大変だと言いながら瞳の輝きが以前とは格段に違う二人はやっぱりキラキラしててカッコいい。
これは子供の欲目じゃないはず。
パパも父ちゃんもおじさんたちも永遠のアイドルなんだ。
おわり