さっきまでの余裕の笑みは鳴りを潜めて、まるで怒ったような顔でオレを睨むあなた。
そうだね。そんなあなたをオレは知らない。
それだけあなたも必死になってくれてるのかな。
だけど、オレも引くわけには行かない。
精一杯の意地を張らせて貰うよ。
「オレの気持ちは?無視するの?」
「かずちゃんの気持ちにも添ってると思うけど?
かずちゃん、俺の事、好きでしょ」
「なんで?
オレ、今まで一度だって相葉さんのこと好きなんて言ったことないよね」
オレがそう言うと、あなたは眉を下げてフッと笑った。
「ゴメンね。
俺、全部知ってる。
かずちゃんが『PARADOX』に来たわけも、
スクープされた時にわざと酷いこと言って俺の前から消えたわけも。
全部聞いたよ。
俺だってさすがに自分のこと何とも思ってない人にここまで出来ないよ」
全部?
嘘でしょ?
……全部ってどこまで?
あなたにかけられたたった一言に縋ったことや、
あなたにただ抱いて貰うためだけに男娼に身を落としたことも?
そんな薄ら暗い粘着質でドロドロとした、自分でも目を背けたくなるような、オレの本質全部?
あなたにだけは知られたくないのに。
「……まさか…大野さんが?」
喉が張り付くようで、声が掠れた。
それに引き換えあなたは堂々としていて
「おおちゃんからも、松潤からも聞いた。
それから、翔ちゃんがかずちゃんに言ったことも全部」
「………櫻井さんまで…」
なんだよ、みんなあなたの味方じゃないの。
つづく