食い入るように見つめる大画面。
その中で、あなたはキラキラと輝いていた。


やっぱりここがあなたの居るべき場所だと思う。
何よりあなたが楽しそうで、そこはオレの入り込んじゃいけない世界。


もちろんオレは、仕事から離れた素のあなたが好きだけど、テレビの中で輝きを放つあなたも…大好きだから。


長時間の歌番組は、あなたと番組事態に引き込まれてあっという間に終わった。


いつの間にかローテーブルには何種類かのツマミとビールが用意されていた。


「ニノさん、もうすぐ新年だよ。
乾杯しようよ」


ユウリとリョウスケがいそいそと酒宴の用意をしていた。


よく見ればそれは


「これ、オレが作った奴じゃ」


しやれた器に盛られてはいるけど、どれも見覚えのあるものばかりで


「そうだよ。だって冷蔵庫の中いっぱいだったんだもん。
俺達だってね、作ろうと思って用意して来たんだよ。だけど、あんなにあったらそっちから片付けようって思うでしょ」


お前達のために作ったんじゃないけど…


「…まぁ、いいや。食べなよ。
オレは酒は飲まないけど」


何でよーと不服そうに言いながらも、それ以上突っ込むこともなく準備を進める二人。


こんなことになるなんて思ってもいなかったけど、せっかく乾杯するのならあなたが買って帰ると言っていた酒で……


テレビが告げる年明けと一緒に二人はビールで、オレは水で乾杯をした。


二人が食べて飲んでするのを見ながら、今日初めて二人とまともに話をした。


それぞれのこれまでとこれからを聞く。


ユウリだけじゃなくリョウスケも思っていたよりもしっかりとした考えを持っていて驚いた。


「『PARADOX』にはさいろんな事情で他では生きづらい奴らが集まるじゃん。そんな奴らに、住むところは用意出来るけどなかなか暮らしまでは見てやれなくてさ。マトモなもん食ってなくて、調子崩すのとかいるんだよね。何とかしてやりたいけど、手が回らなくてさ」

「ふふっ、お前らが他人のことを心配するようになったんだな」

「あー!馬鹿にしてる!
『PARADOX』を継ぐってことは、そこにいる奴らに責任持つってことでしょうが。
二人でやるんだから、もっと良くしたいって思うじゃんか」

「馬鹿になんかしてないよ。
二人とも大人になったなぁ、と思って」


お前達とこんな話が出来るとは思ってなかったよ。
計画を邪魔されて、まったく不本意に出来た時間だけど、思いの外楽しんでいる自分がいた。











つづく