背中にあなたの寝息を聞きながら、その夜オレはなかなか寝つけなかった。
好きな相手にこんなにも望まれて、こんなしあわせなことはない。
それはわかってる。
ただ、どうしても自分が足手まといになる未来が見えて、どうしても一歩が踏み出せない。
どうしても……
どうしても……
あなたの幸せを夢見てしまう
あなたの成功を望んでしまう
それは今さらどうしようもなくて
だって、俺の望みは、あなたがオレをリュウとして抱いてくれた時に叶ってしまっているから……
だから、もういいんだ
空が白み始めた頃、肘をついて起き上がりあなたの寝顔を覗き込んだ。
熱で消耗した体での仕事で疲れきり、ぐっすりと眠るあなたの額にそっと手を当てる。
昨日までとは違う感触。
きっと熱は下がってる。
よかった。
これで、オレの役目は終わり。
明日あなたを送り度したら、ここを出ていこう。
そして、頃合いをみて潤くんの家を出よう。
誰も知らない場所で、一人で生きていく。
あなたにも、決して見つけられない所で。
最後にこんなにも幸せな思い出をありがとう。
病みやつれて肉の落ちてしまった頬に、そっと指を滑らせる。
それでもその頬は温かく、顔色も戻っていた。
しばらくの間その寝顔を眺めていたけれど、
睡魔はやってこなくて、どうせもう眠れないならと、音を立てないようにぞっとベッドを降りた。
昨日と同じ様に朝飯と弁当を作り、洗濯機を回す。
時間を見計らってあなたを起こしに行った。
あなたは気持ちよく眠れたようで「おはよう」と機嫌よく起きるとベッドの上で思いっきり伸びをする。
オレはそんなあなたに体温計を渡した。
「調子はどう?」
「絶好調!」
ボサボサの頭で笑う笑顔が眩しい。
戻されたオレの手の中には36.7の文字。
「やった!平熱だ」
「良かった。下がって。でも、まだ無理しちゃダメだよ」
「大丈夫。今日も早く帰ってくるからね。
一緒にご飯食べようね」
「何かリクエストある?」
「お粥じゃない白いご飯が食べたい。
あと、肉!」
「ふふ、さすがにお粥は飽きたのね。
肉かぁ、消化がなぁ、まぁ、考えてみるよ」
オレの返事に小躍りで喜んだあなたは、櫻井さんが迎えに来た玄関で、オレをギュッと抱き締めてから
「行ってきます」と出掛けていった。
櫻井さんが見ているっていうのに……
柄にもなく火照った顔はなかなか元には戻らなかった。
つづく
昨日の配信ライブ、無事に観ることが出来ました。
幸せな1日でした。
まだ余韻に浸っています。
#嵐の日、で呟きたくて専用アカウント作って叫びまくったら、すぐに息子にバレました。
同じ電話番号だとお知らせが行っちゃうんですよね。
気にするな、とフォローはするなと言っておきました_(^^;)ゞ