ごめんなさいアップしたつもりで下書きになってましたm(__)m
ー sugar & salt ー 3
俺の親父は陶芸家で、長くこの山で 工房を営んでいた。
その世界ではそこそこ有名人で、弟子の志願者も結構いて、いつしかこの山の陶芸家たちを束ねるようになっていた。
ニノの家は先祖から受け継いだ小さな宿屋を夫婦で守っていた。
ニノと俺は同い年で、同じ町に住む幼なじみだった。
人口の少ない山合の町で歳の近い子供は俺たちだけ、だから小さな頃から俺たちは二人で遊んでいた。
俺たちは何処に行くのも一緒だった。
俺はニノが大好きで、ニノも俺が大好きで。
そんな俺たちが思春期を迎える頃、その大好きの形は少しずつ変わっていった。
だから、二人が身体の関係を持つのも自然の成り行きだった。
男も女も関係なかった。
だって、俺にはニノしかいなかったし、ニノにも俺しかいなかったから。
大好きな人と恋人になれて俺たちは幸せだった。
いつも一緒にいて、俺たちはもう離れられないずっと一緒にいるんだと、お互いにそう思っていた。
高校生になって漠然と将来を考えたとき、俺はこの町から出たいと思うようになった。
子供の頃から半ば強制的にやらされていた陶芸にどうしても熱中出来ない自分がいた。
俺のやりたいことは焼き物を作ることじゃない。
この狭い町から出て、もっと広い世界が見たい。
その気持ちは日に日に強くなり、我慢が出来なくなっていた。
だから、俺は敢えて遠くの大学に行くことにした。
もちろん親父は大反対。
自分の跡を継ぐと信じて仕込んできた息子の裏切りに激怒した。
親父の反対を押しきって勝手に下宿先やバイトも決めた。
まるで家出のようにこの町を出ることを決めた俺。
それをニノに離すと、ニノは俺についてきてくれると言った。
その頃にはもうニノの母親は亡くなっていて、ニノは母親の代わりに店の手伝いをしていた。
いや、手伝いというよりニノはあの店の立派な戦力だった。
端から見てもとても仲の良いニノと親父さんを引き離すのは心が痛んだけど、俺だってニノと離れるなんて考えられなかったから、ニノがついてくると言ってくれてすごく嬉しかった。
二人で相談して、その日を決めた。
俺はこれから始まる二人の新しい生活にワクワクしていた。
つづく
続きは27日22時に更新します