リョウスケとユウリがワイワイと騒ぎながら買い出しから帰って来て、夕飯作りを始める。


昼間と同じように、オレに言われたことを忠実に器用にこなして行くユウリと、途中からオレの指示とは全く別なものを作り始めたリョウスケ。


まあ、遊んでいるわけじゃないから好きにさせておく。


夕飯の用意がほぼできた頃大野さんが帰って来た。


ドアの開く音に、転がるようにユウリが玄関に走った。


「お帰りなさい」

「ただいま」


主人の帰りを待ちわびた子犬のように満面の笑みで飛び付きそうなその頭を、大野さんも笑顔で撫でた。


「潤くんまだだけど、飯食う?それともビール?」


キッチンから声をかける。


「とりあえずビール。
飯は潤が帰ってからいっしょに食おう」


大野さんも久しぶりの大人数の夕食を楽しみにしているみたいだった。





オレたちが夕飯の仕上げと、大野さんがタコ刺しをつまみにビールをチビチビと飲んでいる間に潤くんも帰って来た。


めったに使うことの無いダイニングテーブルに、出来た夕飯を並べていく。

大皿にてんこ盛りの唐揚げとポテトサラダ。


それを見た大野さんが


「お子さま向けのメニューだな」


大袈裟にガッカリした顔でぼやくけど


「ユウリに持たせるからね。そっちに寄った。
だけど、大野さんも好きでしょ?」


お見通しだとばかりに顔を覗き込むと


「ンフフ~好き」


揚げたての唐揚げをポイッと口に放り込んで
ん、旨い。と頬を緩めた。


「ほらね。
大人の味覚の方にはこちらもどうぞ」


小鉢に盛った菜の花のからし和えを大野さんの前に置く。


これも、うめぇーとつまみ食いが止まらない大野さんに、手洗いうがいを済ませた潤くんが、


「行儀が悪い」


と小さく睨んで、そんな二人のやり取りにチビどもがケラケラと笑い声を上げた。


若い二人は良く食って良くしゃべった。


デザートにと自分で作ったプリンを潤くんに誉められて、リョウスケは満足そうだったし、タッパーにいっぱいの唐揚げとポテトサラダをユウリは大事そうに抱えて帰っていった。










つづく