今のオレはキャストなのに
ゲストをもてなさきゃいけないのに
このままでは流されてしまう
最初の時のように
オレの方が先に……
ギリギリ残っている理性がそうさせるのか
自分の立場を全うしようと状況を逆転させるために
あなた自身に手を伸ばした。
さっきから時々触れる、すでに固く隆 起しているそれに触れようとしたのに、あなたの手がそれを阻んだ。
「……今日は、俺に任せて」
掴んだ手に指を絡めシーツに縫いつける。
熱っぽくオレを見下ろして、それでも笑む口元。
どうしてあなたはそんな顔でオレを見るの……
そんな目で見つめられて、そんな風に優しく熱く触られたら、またオレは……
「……勉強の成果を試したい?
それとも、プロを屈服させたら自慢になる?」
都合よく考えてしまいそうになる自分を否定したくて、あなたに酷い言葉を浴びせる卑怯なオレ。
あなたを傷付けて、その顔を見ることでこの浮き足立つ心を沈めようとしている。
どうしようもないオレ……なのに
「屈服させたいわけじゃないけど、勉強のかいがあったら嬉しいよ。
なにより、俺の腕の中で気持ちよくなってるリュウちゃんが見たい……かな?」
オレの言葉なんかに全く傷付く風も怯む風もなく
変わらない瞳でオレを見つめて、くふふっと笑うあなた。
そんなこと……
あなたに抱きしめられただけで
あなたに触れられただけで
こんなにも気持ちいいのに
自分の立場を忘れてしまうほど
あなたに溺れてしまうほどに
自分を保つために重ねようとした悪態は、あなたの唇に塞がれて言葉にならなかった。
つづく