……ハァ……ハァ…ッ………ッン………
…………アンッ………アァ………ハァ………
…………………ねぇ……ンッ………もぅ………
……ハッ……ンッ…………まだっ……
……………まだ、だよっ…………
「いやぁ、良かったよ。
さすが人気急上昇中の『PARADOX』のリュウ。気に入った」
もろもろ吐き出して一人でシャワーを浴びて、文字どおりサッパリした男がせっせと帰り支度をする。
「今日は、ご指名いただきありがとうございました。」
男が脱ぎ捨てた派手なブランドのジャケットを広げて着せ掛けると、背中を向けたまま袖を通した。
せわしなく部屋の中をチェックして、忘れ物や落とし物がないかを確認する男。
まるで自分の痕跡が残るのを恐れているように。
確認が終わるとリキッドで整えた髪の毛をもう一度撫でつけて
「また連絡する」
ドアの内側で名残を惜しむようにキスを仕掛けてくる。
両手を男の首に巻き付け深く答えると、デレデレとした顔のままスキップでもしそうな勢いで部屋を出ていった。
閉じたドアに耳を当てて、足音が遠ざかって行ったのを確認すると、薄暗い部屋の中男の唾液で濡れた唇をグイと拭った。
裸にバスローブ一枚。
そのままよろよろと部屋の奥へ戻ると、情事の余韻の色濃く残ったベッドに倒れ込んだ。
手足を伸ばし大の字に寝転ぶ。
カーテンを閉めきった部屋の中、枕元の照明だけがぼんやりと光を放っていた。
「最後のキスは契約違反だ、違約金ふんだくってやる。
うっ………痛ってぇっ」
起き上がり胡座をかこうとして腰に痛みが走った。
「ったく、しつこいんだよ!
いったい何回ヤル気なんだ」
バリバリと頭を掻くと長めの金髪が指に絡みついた。
そのまま両手で顔を覆う。
ついさっきまで他人を受け入れたいたソコは、長時間の摩擦によってじんじんと熱を持っていた。
さんざんサービスさせた挙げ句、こっちの身体のことなんてお構いなしに無理な体勢で打ち付けられて身体は悲鳴を上げている。
ふうっと両手の隙間から息を吐く。
…………
「………ふっ…うふふ……ふふふふ」
手で隠しても隠しきれない笑い声が漏れる。
やった
やっと、ここまで来た。
今部屋から出ていった男は、あの人が極親しいと名前を上げている人。
きっとオレのことが男からあの人の耳に入る。
「……ふふ、んふふ……ふはは………ははっ」
喜びと同時に自分のバカさ加減に嗤えてくる。
「……はは……は……」
バサリッ
オレは一度起き上がったベッドに突っ伏した。
オレは
『PARADOX』のリュウこと二宮和也
職業…………男娼
つづく