デリケートな部分に触れています。
ご注意下さい。
辛いと思われたらUターンをお願いいたします。








平気そうに言ってたって、平気なわけじゃない。


オレだって無理やり笑ってるんだっての。


それなのに、オレの言葉を遮ったお前がオレに飛び付いてきて、がっしりとオレの上半身を抱き込んだ。


「やだっ!……ダメ!…絶対ダメ!!」


こぼれ落ちた涙でしゃくり上げながら、それでもでっかい声でダメダメと言い続ける。


覆い被さってはいるけれど、こいつの体重はまったく感じなくて、かえって支えるようにオレを包み込む。


いつも優しいこいつは、こんな時でもどうしようもなく優しい。


優しいけど、オレがその腕から逃れようとどんなにもがいても力を緩める気はないらしく、びくともしない。


仕方なくオレは抵抗を止めて小さく息を吐いた。


「……しょうがないだろ
立てないんだぞ、歩けないんだぞ
…………踊れないんだぞ。
これじゃあ、
嵐としての活動は出来な「声は出てる、歌えるししゃべれる!!」


またしても、人の話に割り込んでくる。
オレに最後まで言わせろよ。
結果は変わらないけど。


「動くのなんか車イスがある!
車イスが使えないところは、俺がおんぶする!
お前の分も俺が踊る!!

だから!これからもお前は嵐!
この5人で嵐!!」


人の耳元で半ば叫びながらバタバタと涙を溢し続ける。


まったく……泣き虫なんだから……




横に並び繋いだ手を上げる4人と
車イスが1つ。


例えばの絵面を浮かべてみる。


やっぱり無理があるだろ。
少なくとも、オレの中のアイドル像にはない。


お前の気持ちは嬉しいけど……


しゃくりあげて泣き続ける温度の高い背中をそっと擦った。


「そんなこと、言ったってさぁ……」

「やだっ!…この5人で嵐!」

「……相葉さん………無理だよ」


オレだって辛いよ。
オレだって、嵐の五分のいちでいたかったよ。


だけど、無理なものは無理なんだよ。


わかってくれよ。


見た目よりがっしりとした背中を抱き締めながら、どうやって説得したもんかと途方にくれた。









つづく