「…………はぁっ……んっ……ま…まぁ………くっん」
薄闇の中シーツの波間を泳ぐかずさんの白い裸。
その滑らかな肌を味 わうように俺の手が舌 が這い回る。
俺を見上げる潤んだ瞳。
「……まぁ、くん………」
熱い吐息と共に呼ばれ、堪らずにその口を塞いで深く深く絡ませる。
かずさんの息も飲み込むほどにピタリと会わせ舌を絡める。
華奢な背中に腕を回して強く強く抱き締めて、真っ白な首の付け根に顔を埋めると
「…まぁくん、くすぐったい」
肩を竦める仕草にもそそられて、そのまま胸にむかってピンク色の花を咲かせていく。
俺の下で喘ぐかずさんはこれ以上もなく官能的で、吸い込まれるようにその身体の一番深いところに侵入する。
「………あっ、あん………はぁ……」
俺を受け入れ嬉しそうに揺れるかずさん。
俺の流した汗がかずさんの胸に落ちる。
それを指で掬ったかずさんがその指をぺろりと嘗めて微笑んだ。
かずさん
かずさん
大好きだよ
ずっとずっと、こうしたかった……
まぁくん……
俺を呼ぶ甘い声に溶けていきそう
ずっと諦めていたから
ずっと我慢していたから
かずさんを抱き締められる……なんて……………
まぁくん……
諦めて………
かずさんを抱き締めて、口づけて………
まぁくん
そんな……こと……
…………
「まあくん!」
…………
「うわぁっっ!!」
飛び起きて見回せば、薄暗い寝室、自分のベッドの上。
「ハッ……ハァ、ハァ……」
全身にぐっしょりとかいた汗。
布団を握りしめる手が震えている。
「まぁくん、ずっとうなされてたよ大丈夫?
凄い汗だし」
それでずっと声を掛けてくれていたのか。
俺がどんな夢を見ていたか知らないかずさんが、隣のベッドで、心配そうに俺を見る。
白い寝間着から伸びた手が、俺の額の汗を拭おうとしている。
「触らないで!!」
俺の大声にかずさんの肩がビクリと上がる。
かずさんを怖がらせてしまった。
だけど、そんなかずさんを思いやってやる余裕は、今の俺にはなかった。
俺の願望をそのまま具現化したような夢。
ついにこんな夢まで見るようになってしまった。
あまりにも甘美な夢。
俺の欲望に忠実な、毒の塊。
無意識に流されそうになる、流されてしまいたくなる。
けれど
そんなことをしたら、かずさんは……
もう、ここにはいられない。
かずさんを傷付ける前に、かずさんの前から消えないと。
震える足でベッドを降りると、真っ直ぐにドアに向かった。
「あ、あのさ、
俺、ばあちゃん家に、帰るね」
かずさんに背を向けたままドアノブに手を掛ける。
俺の本心も表情も気付かれないように、
声だけは明るく。
けれど、俺の身体と心の震えを現すようにその声はガタガタと震えていた。
つづく
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雨ですね。
被災地のことが気になっています。
余震もあるようですね。お気をつけてお過ごし下さい。
これ以上被害が大きくならないことをお祈りしています。
いつもお越しくださりありがとうございます。
新しくお越しくださった方もありがとうございます。
過去のお話も読んで頂き、嬉し恥ずかしです。
拙いお話ではありますが楽しんで頂けたら嬉しいです。(とか言って、現連載は楽しい話ではありませんが…)
Dear Snowも佳境に入ってきました。
もうしばらくお付き合い頂けたら嬉しいです。
アイ