シングルベッドになんとかおさまったニノと俺。
案の定、身動きできないほど密着してる。
手のやり場に困って、抱き枕のようにニノの身体に腕を回そうとしたら
「手は出すなよ!」
伸ばした手をペチッっと叩かれ、じろりと睨み付けられた。
「……はい、すいません」
そして、クルッと背中を向けられてしまった。
……ですよねー
いやいや分かってたよ、そんなにうまいこと行くわけないって。
ニノにはずっと想い続けてる翔ちゃんっていう人が居るんだから。
わかってる
わかってる…
仕方なく、ニノの頭を見ながら今日のことを思い出していた。
とにかく話をさせてもらえそうで良かった。
もし、このままダメになっていたらどれだけの人に迷惑をかけただろう。
翔ちゃんの困った顔、みんなの顔が浮かんできて自分のうかつさにまた落ち込んでくる。
思わず"はぁ~"とため息をついた。
それが聞こえてしまったのか、眠ったと思っていたニノがまたクルッとこっちを向いた。
「寝てなかったの?」
びっくりして聞いても、俺の問いには答えずに黙って俺を見上げるうす茶の瞳。
それからごそごそと伸びてきたニノの手が俺の頭に乗った。
「今日、オマエは頑張った」
そう小さく呟いて、俺の頭を撫でてくれた。
人に頭を撫でられるなんて何年ぶりだろう?
小学生くらいかなぁ?
いい年をしてとかも思うけど、でも頭を撫でられてすごくホッとして癒されてる俺がいた。
しばらく俺の頭を撫で続け、そのまま寝入ってしまったニノを起こさないようにそっと抱きしめた。
抱きしめるだけ、これ以上は何もしないから。
一緒に雨に打たれてくれてありがとう。
泊まってくれたのも俺を心配して、だよね?
口は悪いけど優しいニノ、大好きだよ。
腕の中のニノの安らかな寝息と、ドキドキとうるさい自分の心臓の音だけが聞こえる。
こんな状態で眠れるわけがない。
ただ二人で眠るだけがこんなに苦しいなんて。
天国なんてとんでもないってさっきまでの俺に言ってやりたい。
それでも腕の中のニノを離せない、地獄のような夜。
つづく