先輩達がニノに向かって行く。


「ちょっと待って!!」


俺は思わず両手を広げて、ニノと先輩達の間に割って入った。


いくらなんでもニノ言いすぎだ。あれじゃあ先輩達も怒って当然。


ニノが危ない!


と間に入ったはいいけど、俺、ケンカなんてやったことないし出来る気もしない。
ここは俺を一発か二発殴ったら気が済んでくれないかなと、ニノを背中に隠してぎゅっと目を閉じた。


「おいっ!何やってんだ!」


後ろから響くどすの聞いた声。


松潤だ。


恐る恐る目を開けると、松潤は定位置に着いたまま先輩達を睨み上げていた。


そして、周り中から突き刺さる同じような視線。


居たたまれなくなった二人は


「くそっ!」


と小さくこぼしてすごすごと部屋から出て行った。




先輩達がいなくなって元の空気に戻った会議室。


俺はふうーっと息を吐くとパイプイスに腰をおろした。まだ心臓がドキドキしてる。

もう、ニノのやつ~


「ニノ、言いすぎじゃないの?仮にも先輩だし」


俺が嗜めようとしても


「あのまんまじゃダメでしょ。誰かが言わなきゃならないからオレが言ったまでよ」


けろっとしてる。


「翔ちゃんには?」


「言わないよ。
チクるみたいで嫌だし。
後輩にどやされたとか、憧れの人に知られたら、さすがにあの人達かわいそうだし」


自分に突っ掛かってきた相手の立場になってやれる、やっぱりニノの本質は優しい。


「それから
相葉さんありがと、庇ってくれて。
勇気あるじゃん」


最後の言葉はニヤニヤしてる。


「バカいえ、俺は平和主義なの。こういうのは向かないの。ちょっと手貸して」


ニノの手を取って俺の心臓に当てる。


「スゲーな、バクバクいってる」


「そうだよ、超怖かったよ。」


それにしても


「恨み買ってなきゃいいけど」


「別にオレは恨みのひとつやふたつ買ってもいいけど。
大丈夫じゃない?」


俺の心配をよそにすっかり通常モードのニノは


「それより相葉さん、この人とこの人日時が被っちゃってる。
両方翔ちゃんじゃないとダメな人だから調整してよ」


「あっ、ごめん。
すぐ調整する。」


俺の心配はニノに届いてるのかいないのか、それ以上話を続けることは出来なかった。


そして、忙しさにまぎれて俺はその事をすっかり忘れてしまっていた。









つづく