トム・ヨークに「世界一美しい曲」と言わしめたビョークのUnravel |   EMA THE FROG

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トム・ヨークに「世界一美しい曲」と言わしめたらしい。



この曲の美しさは、メロディや歌声の美しさそのものではなく、
曲中頻繁に現れる、あるいは常にそこにある、不思議な違和感、
「こういうコードをこういう風に使えば人はこの曲を美しいと感じる」
というマニュアルを無視しながら、そういうマニュアル通りに作られた曲とは
比べ物にならないくらいに美しい、という、そのパンクでロックな現象自体、
それを根拠とした美しさなのです。


この曲にはまったく綻びがない、一ミリだって失敗がない、すべてが完璧で、
でも本当は、それを構成するのは無数の綻びのみで、
一ミリの失敗が無数に集まっているだけで、すべて完璧とはほど遠い、
そしてビョークはそのことに、本能的な意味ではたぶん無自覚だ。
そして社会的な意味では誰より客観的に理解している。


すごいと思う。僕は、
こういう小説を書きたい。



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