謎のブザー音を30年以上流し続ける<UVB-76>という放送局があります。通称、「ザ・ブザー」。一部では有名らしく、Wikipediaにもページが作られていました。
UVB-76とは、通常周波数4625kHzで放送を行っている短波ラジオ放送局のコールサインである。その放送内容から『ザ・ブザー(The Buzzer)』という名称でも知られている。
「百聞は一見にしかず」の逆、ザ・ブザーについてはまず、その「謎のブザー音」を聞いていただいた方がいいと思います。とても不気味な音声なので、閲覧には注意してください。
■YOUTUBE Radio Station UVB-76 (The Buzzer) ※閲覧注意
極めてまれに、ブザー音が中断され、ロシア語による音声メッセージが放送されることがある。このようなことは、UVB-76の歴史の中で2010年9月頭の時点で5回しか観測されておらず、またその全てが1990年代後半以降に行われている。
ときおり、かすかな雑音や会話音がブザー音の背後に聞こえることがある。これは、ブザー音が録音放送や再生装置による自動送信によって放送されているのではなく、ブザーを発生させている装置からマイクで音を拾う形で生放送されていることを示している。
放送の中断2010年6月5日頃、数十年に渡りほぼブザーのみの放送を続けていたUVB-76のブザー音が突如停止した。停止の要因は不明ながら、しばらく後に放送は再開された。
で、所在地は判明しているんです。
この放送局の送信機は、ロシア連邦のゼレノグラードとソーネチノゴルスクの中間、モスクワの北西40kmに位置するポヴァロヴォの、ロジェキと呼ばれる小さな村の近郊(56°04'58” N/37°05'22” E (56.08 N/37.08 E))にある。
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なにこれこわい。深い森に囲まれてポツンと。怪しさ満点。
拡大してみると、
こんな感じです。
でさ、こんな面白いネタなんだから、ぜったい誰か「現場を確かめに行こう」としたはずなんです。その放送局内で誰が何をしているのか、潜入して暴いてやる!って人が絶対に何人かはいたはずなんです。
でも、ネットを調べてもそんな話はひとつもない。
なぜか。
google MAPに答えがありました。
なにこの一本道。
ぜったいスナイパー狙ってるじゃん。
深い森に加えてこの一本道。潜入は難しそうです。
これまで何人の勇者が、人知れず「消されて」いったのでしょうか。
ということで、誰も放送局に辿りつけないもんだから、今でも目的は分かっていません。ウィキではこんな風に書かれています。
目的をめぐる議論
UVB-76の情報やサンプル音声を提供しているあるウェブサイト[2]は、この放送局の目的について、「モスクワ軍管区の部隊と新兵募集センターに命令を送信している」と主張している。また、送信機がある位置がロシア連邦軍参謀本部の通信拠点であると噂されていることと、その音声メッセージの性質から、UVB-76は短波の周波数に存在する多くの乱数放送と同様に、スパイに対して暗号化されたメッセージを送信する役割を担っていると広く信じられている(こうした乱数放送のための通信設備は各国の軍や諜報機関によって利用されていると考えられているが、その目的や存在について公表した国はない)。
別の可能性としては、この特有の音の絶え間ない送信が「デッドマン装置のように軍または別の何らかの設備の障害検知用の生存信号(設備が正常に稼動している間中、信号を発し続ける。信号が中断された場合は設備に異常が起こったと判断する)の送信に用いられているのではないか」という説や、逆に同様の解釈で「旧ソ連全土に対して首都モスクワの生存信号を示し、72時間以上途切れた場合はモスクワに核攻撃がなされたとみなしてアメリカに対する報復攻撃が現場の独自判断で行える」という説、「核戦争時などの極度の緊張時のために確保されている周波数」という説、「ミサイルの時計の役目」、「データモデム」などの説が挙げられている。
もうひとつの説は、持続的なブザーが電離層研究のための高周波ドプラではないかと言うものである。この方法はロシア地球科学ジャーナルに記述されており、それによると、電離層の不均一性とその変化は太陽活動の変化や地殻変動を反映している、定常的な電波が電離層に反射されるさまの変化を比較することで電離層の変化を知ることができるというものである。この手法に用いられる搬送波の周波数(4.625 MHz)はUVB-76のそれと同一である。