皆様、今まさに桜満開の好季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか?
私は今年まだ花見らしい花見をしていないのですが、足立区の至る所で咲き誇っている桜を見て、確かに春の訪れを感じております。
(でも、やっぱり桜の花見といえば、宴会ですよね!)
それはさておき、本日は足立区鹿浜の焼き肉の名店「スタミナ苑」に足を運んで参りましたので、そのレポートをしてみたいと思います。
このスタミナ苑、世界的レストランガイドザ・ガット・サーベイで東京一美味しい店に紹介されたり、芸能界一肉に詳しいと言われる寺門ジモンさんが「世界一の焼肉屋」とまで仰る程のお店で、かねてより興味はあったのですが、当時は文京区本郷に住んでおり、足立区鹿浜と言われても場所のイメージが全く出来なかった為わざわざ足を運ぼうという気にならなかったのです。
が、1年前に現住所の足立区に引っ越し、最近になって「あの」スタミナ苑が実は自宅の近所にあるという事に気付き、それならばと今回足を運んでみた訳であります。

店舗は環状七号線の鹿浜付近で北に少し外れた所にあります。
店の面している通りはこんな感じで、如何にも下町の少し寂れた商店街と言った外観でした。

これが店の外観です。
如何にも下町の焼肉屋、それも上等な感じではなくホルモン焼き屋というイメージがピッタリと来ます。
本当にここが東京屈指の焼肉屋なのでしょうか・・・??
そんな不安は店で実際に食べてみる事で一瞬で霧散してしまいました。

入り口に置かれていたおすすめメニューのボードです。
隣のストーブは行列を作って待っている為に置かれているそうです。
(土日は非常に長い行列が作られ、1時間以上待つ事もザラとの事です。)

で、実際に店に入り、テーブルに通された所です。
ガスロースターなので、「あれ、炭火じゃないの??」と思われる方も居られるかも知れませんが、実は炭火は結構扱いが難しい(私も自宅で炭火を使って料理する時、結構苦労します。勿論、家で炭火料理をするのは結構危険なので、良い子は真似しないで下さいね!)ので、焼き網全体の温度を一定に保たせ易いガスロースターの方が良い場合もあるそうです。

こちらが食事メニューです。
一部私の指で隠れてしまっていますが、「特選上ロース」「特選上カルビ」の枚数、金額が通常の焼肉屋では考えられないものになっています。
それ以外にも、幾つか興味を引くメニューが有りますね。

店内をちょっとだけ撮影してみました。
外観からすれば意外と清潔な様に見えますが、それにしても古き良き下町の焼肉屋、と言った風情です。

何故か台湾の冷凍餃子のおみやげに関する張り紙がありました。
何ともミスマッチなお土産メニューですが、なかなか興味深いものがあります。

最初にオーダーしたドリンクです。
左は、皆さんお馴染みの生ビールですね。銘柄はアサヒスーパードライでした。
右は、ジョッキに入った烏龍茶です。
実はこれが意外なヒットでして、市販やそこら辺の喫茶店、中華料理屋で出てくる烏龍茶とは明らかに一線を画する「傑作」です。
これらの通常の烏龍茶と異なり、やたら渋くもエグくも無く、口に含むと実に心地良い香りが鼻腔まで来てくれて爽やかな気分にさせてくれます。
どちらかと言えばジャスミン茶に近い気もするのですが、味は紛れも無く烏龍茶のもので、簡単には作れないものだと思います。
これは本当にオススメできますよ~!
ちなみにこの烏龍茶ですが、あまりの旨さに感激して、何と私はお会計の際にお土産として1リットル分を頼んでしまいました!
お店の人達はそんな物をお土産として想定していなかった様で、2リットルの空きペットボトルに入れて下さいました。
スタミナ苑の長い歴史の中でも、烏龍茶をお持ち帰りした人間は恐らく私位だろうなぁと思います、いやはやお恥ずかしい限りで。

さて、気を取り直してキムチです。
このキムチ、いわゆる浅漬かりなのですが、ヤンニョム(キムチのタレ)の味が絶妙で、シャキシャキした白菜の旨みと実に上手くマッチしていました。
私はたまにキムチを漬ける事があるのですが、どちらかと言えば浅漬かりよりも少し長めに漬けて白菜等をしんなりさせる事が多いです。
それはそれでとても美味しいのですが、このキムチはまさしく技巧の極致と言うべきものに仕上がっており、是非とも見習いたい所です。

こちらはハツたたき200円です。
1人前3切れしかありませんが、この3切れだけで十分満足させる力があります。

こちらはアキレス腱煮込み200円です。
酢味噌が掛かっているのですが、これが何とも良いおつまみです。

で、これが今回の大きな目的の一つ、「生野菜」です。
以前、このしん's KITCHIENにて、このメニューを真似したものを作った事がある(http://ameblo.jp/emaru64/entry-11280429727.html)のですが、実際に食べてみて矢張りまだまだ及んでいないな、と強く思いました。
想像していたよりも調味料の味が表に出ておらず控え目で、ちぎった海苔(韓国海苔?)や白ごまの味で上手い事食べさせている様な感じがでした。
皆様は焼肉屋の生野菜と言ったらサンチュ等を想像される方が多いと思うのですが、このスタミナ苑に限ってはこれを注文しないと大損だと思います。
ちなみにこの生野菜ですが、何と今回は2皿食べてしまいました!勿論私一人でです!!
いや、それ位美味しいんですよ~。

生野菜を平らげた所で、いよいよ実際に肉を焼いていきましょう。
まずは特上ハラミ1900円です。見事なサシですよね。
あまり上手い焼き方では無いのでお恥ずかしい限りですが、こんな焼き方でも滅茶苦茶美味しいです。

こちらはあぶりレバ塩です。
時代が時代なら、この位の鮮度であれば上等なレバ刺しとして供する事も出来たと思いますが、今やレバ刺しが食品衛生法で禁止されている為、止む無く炙りとして提供されている様です。
私は今回しませんでしたが、炙らずに食べようとすると、すぐさま店員さんに怒られるそうです。色々と大変ですよね・・・。

実際に炙って食べてみましたが、実に美味い!
不純物の感じられない生の牛レバーの旨味に、炙る事による香ばしさが加わり、なるほど、これはレバ刺しよりも美味しいと言えるかも知れません。
(他の焼肉店のレバーでも出来なくは無いと思いますが、恐らくここまで純粋な風味は味わえないと思います。)
レバ刺しが食べられなくなって寂しい思いをしているア・ナ・タ!これは本当にオススメですっ!
これは上タン塩2,000円です。
スタミナ苑では、並<上<特上、という通常の焼肉店での法則が必ずしも有効では無いらしいのですが、このタン塩に限っては並より上の方が良いとの事です。
こちらは並切り落とし1,300円です。
これが下手な他店の上カルビ、特上カルビを軽く凌駕する脂の甘さで、口に含むと思わず震えますね、体全体が!

こちらは本日のおすすめ焼き野菜の一つ、空豆です。

同じく本日のおすすめ焼き野菜の一つ、玉ねぎです。
通常の焼肉屋だと、焼き野菜としての玉ねぎは単純に皮を剥いて輪切りにしただけ、と言った物が多いのですが、これは焼き肉のつけダレらしきものが掛かっていました。

で、焼いてみました。
空豆はもっと殻をしっかり焦がすまで焼いても良いかも知れません。
右の玉ねぎがほぐれてしまって見苦しくなっているのは御愛嬌、という事で・・・。
ですがこの玉ねぎ、タレによって甘みが上手い事引き出されていて、とても旨かったです。
こちらは第3のおすすめ焼き野菜、肉厚しいたけです。
これもまた旨かった!勿論脂は無いのですが、上質な肉を食べているかの様な満足感を与えてくれました。

こちらは名物の一つ、ミックスホルモン1,700円です。
常連や複数名のパーティー席のお客さんだと、部位毎に綺麗に並べて供してくれる様です。
偶然、6名程度の席で出されたミックスホルモンの皿を見たのですが、実に綺麗に並べられていて、一種のアートを見ている感覚でした。
焼き肉好きであれば、是非とも一度は見て頂きたいです。

ミックスホルモンを実際に焼いている所です。
別にこの様に部位毎に整頓して焼く必要は無い様な気もするのですが、まあこちらの方が美味しい気分になれそうな気がします。
ちなみに、ホルモンは部位毎に焼き方が異なり、センマイ(左側の灰色)やハツ(中央の赤色)は脂が少ない為さっと焼いて心地良い歯応えを楽しむのに対し、ホルモン(右側の白色)等の様な脂が多いものはある程度火で脂を落としてから食べると良いです。
・・・この様に言っている私ですが、実はまだまだホルモンは上手く焼けないんですよね・・・(汗)。
こちらは、何と1枚1,200円程度(目方売の為、定額では無いそうです)の、特選上カルビです。これは凄過ぎる!!!
食事の大分後半に注文した為、脂っぽいものに対して体が拒絶反応を示し始めていたので、旨さは感じたがあまり箸が進まなかったのが残念な所であります。今度来た時は最初にオーダーしたいと思います。
ちなみに、特選上ロースなるものは何と1枚8,000円~11,000円で、これは都心辺りのステーキ店で数万円で出される様な肉を供しているとの事、今回は予算の都合でオーダー出来ませんでしたが、次回は是非々々食べてみたいです。
このお店はスープも特筆すべきものがありました。
こちらは半テグタンスープ600円で、通常の焼肉屋のものよりずっとトロミが強く、入っている肉もゴロリと大きくかなり柔らかいので、あたかも洋食屋の極上のビーフシチューを食べているかの様な錯覚を覚えたのですが、味はしっかりと韓国風のピリ辛旨味で、一口食べる毎に魂を奪われかける様な感覚に襲われてしまいました。正直、このスープとライスと後はキムチまたは生野菜だけで「テグタンスープ定食1,500円」として供しても相当ヒットしそうな気がします。
これは超が付く程のおススメメニューですyo!

で、とうとうシメに入ります。
(絵的に面白く無いので省きましたが、焼き肉のお供として半ライスも注文しました。切り落とし肉や特選上カルビと一緒に食べると最高ですよ。)
通常だと、焼肉屋で出されるデザートはアイスクリーム、シャーベット、フルーツ、ちょっと変わった所では韓国独自のデザートだったりするのですが、ここでは杏仁豆腐350円1つだけです。
ですがこの杏仁豆腐、そんじょそこらのモノとはまるで違います。
普通の杏仁豆腐は、豆腐というよりはアーモンド風味の牛乳ゼリーという表現の方が相応しいと思われますが、ここのは遥かに密度が高く、まさしく豆腐と表現するべきものでした。
ちなみに今回はこの杏仁豆腐もお土産に2つ追加で注文してしまいました。更に加えて上述の冷凍餃子、および半コムタンスープ(タッパーに入れて頂きました)もお土産にして頂きました。
お土産多過ぎですがな~!
以上で今回のレポートは終わりです。
東京近郊にお住まいで焼き肉好きでスタミナ苑に行った事が無い方、これは行かないと損ですよ~~。
足立区鹿浜という、交通の便がとても悪い場所なのですが、苦労して行くだけの価値が十二分にありますので、是非とも足を運んでみてくださいね!
ちなみにこのお店、予約は全く受け付けていないそうですのでご注意を。
公式サイト http://www.sutaminaen.com/