前回からの続きです。

名前も違う、住所も怪しい
――彼を信じていたはずなのに、
ここまで嘘をつかれていたなんて![]()
免許証を手に取る
私の手は少し震えていました![]()
彼の本名を確認し、
その下の住所がこれまで
聞かされていたエリアと
全く異なることを目の当たりにしたとき、
胸の奥で何かが壊れる音がしました。
渋谷君、正直に教えてほしい。
どうしてこんな嘘をついたの?
私が問い詰めると、
彼は深いため息をついて答えました。
本当にごめん。
最初は軽いノリだったんだ。
偽名を使ったのも、
出会い始めで深く考えずに言っちゃって……。
でもなろちゃんと本気で付き合うようになって、
タイミングを逃してしまったんだ。
その言葉を聞いても、
すぐには納得できませんでした。
弟さんと住んでいるって話も、
本当なの? それも嘘じゃないの?
私の問いに、
彼は慌てたように首を振りました。
それは本当だよ。
住所が実家のままなのは、
更新を怠ってただけなんだ。
弟が家にいるのは確かだし、
今度ちゃんと家に招待するから。
信じてほしい。
彼の目を見つめると、
そこには後悔と
真剣さが混ざったような
感情に見えました。
でも、
信じられないよ。
どうやってこれから
信頼を築けって言うの?
私が感情を抑えきれずに
声を上げると、
彼はうつむきながらもこう続けました。
本当に申し訳ない。
だけど、君のことが本気なんだ。
最初の嘘のせいで信頼を失ったけど、
これからは絶対に誠実に向き合うから。
関係をもう一度、
ゼロから再構築させてほしい。
その言葉を聞いて、
私は胸が締め付けられるような
気持ちになりました。
確かに、彼を本気で好きだった。
将来のことだって考え始めていた。
だけど、
このまま彼を信じていいのか、
何度も自分に問いかけました。
結局、
私は深呼吸をして答えました。
分かった。
信じるのは簡単じゃないけど、
私もあなたが好きだから、
もう一度信じたい。
でも、一つ約束してほしい。
これ以上、
私に隠し事をしないで。
何があっても正直でいてほしいの。
私がそういうと、
彼は強く頷きました。
約束する。
本当にありがとう。
絶対に後悔させない。
その言葉を信じる
と決めた私は、
彼ともう一度向き合う
覚悟をしました。
信頼を取り戻すのは
簡単なことではないけれど、
私は彼との未来に賭けることにしたのです。
