- 前ページ
- 次ページ
させたまはゞ、をこたらせたまひなむも
のを」とまうしければ、「さは」とて、くら人
をつかひにてめしにつかはす。
ゆきて見るに、ひじりのさまいとたうとく
てあり。「かう〲せんじにてめすなり。まいる
べき」よしいへば、ひじり、「なにごとにめすぞ」
とて、さらにうごき気もなし。「かう〲
がなうだいじにおはします。いのりまいら
させたまふべき」よしをいへば、「それはたゞ
まいらずとも、こゝながらいのりまいらせ候
む」といへば、「さては、もしをこたらせたま
ひたりとも、いかでかこのひじりのしるし
しるべき」といへば、「もしいのりやめまいら
せたらば、けむのごほうといふごほうを
まいらせむ。おのづからゆめにもまぼろしに
も、きとごらんぜば、さらばしらせたまへ。
けむをあみつゞけてきぬにきたるご
ほうなり」といふ。「さて、京へはさらにいでじ」と
いへば、かへりまいりて、かう〲とまうすほどに、
方法:臨模
使用紙:楮紙
使用筆:特製選毫円健
模本:『日本の絵巻4 信貴山縁起絵巻』 小松茂美編, 1987, 中央公論社
《信貴山縁起絵巻》 平安時代末期, 朝護孫子寺蔵
:18m54cm
このはちにこめをひとたはらのせて
とばするに、かりなどのつゞきたるやうに、
のこりのこめどもつゞきたちたり。また、
むらすゞめなどのやうにつゞきて、たし
かにぬしのいゑにみなをちゐにけり。か
やうにをこなひてすぐるほどに、そのこ
ろ、えむぎのみかど、ごなうおもくわづらは
せたまひて、さま〲のおほむいのりども、
みすほう、みど経など、よろづにせらるれ
ど、さらにえをこらせたまはず。ある人
のまうすやう、「やまとにしぎといふところに、
おこなひてさとへいづることもなきひじ
りさぶらふなり。それこそいみじく
たうとくしるしありて、はちをとばせて、
ゐながら、よろづのありがたきことゞもを
しさぶらふなれ。それをめしていのらせ
方法:臨模
使用紙:楮紙
使用筆:特製選毫円健
模本:『日本の絵巻4 信貴山縁起絵巻』 小松茂美編, 1987, 中央公論社
《信貴山縁起絵巻》 平安時代末期, 朝護孫子寺蔵
:17m89cm
方法:上げ写し
使用紙:楮紙
使用筆:即妙 小, 黒軸鼬面相
模本:『日本の絵巻4 信貴山縁起絵巻』 小松茂美編, 1987, 中央公論社
《信貴山縁起絵巻》 平安時代末期, 朝護孫子寺蔵
:17m44cm
方法:上げ写し
使用紙:楮紙
使用筆:即妙 小, 黒軸鼬面相
模本:『日本の絵巻4 信貴山縁起絵巻』 小松茂美編, 1987, 中央公論社
《信貴山縁起絵巻》 平安時代末期, 朝護孫子寺蔵
:17m16cm
方法:上げ写し
使用紙:楮紙
使用筆:即妙 小, 黒軸鼬面相
模本:『日本の絵巻4 信貴山縁起絵巻』 小松茂美編, 1987, 中央公論社
《信貴山縁起絵巻》 平安時代末期, 朝護孫子寺蔵
:16m79cm
方法:上げ写し
使用紙:楮紙
使用筆:即妙 小, 黒軸鼬面相
模本:『日本の絵巻4 信貴山縁起絵巻』 小松茂美編, 1987, 中央公論社
《信貴山縁起絵巻》 平安時代末期, 朝護孫子寺蔵
:16m26cm









