こんにちは!

 

今回のテーマは、タイトルにもあるとおり、息を止める呼吸法”クンバカ”についてです。

前回の記事でも、ちらっと書きましたが、プラナヤマには基本の呼吸法が4つあり、その中には「息を止める」という呼吸法もあります。

 

ヨガのレッスンで「呼吸は止めないでくださいね~」という声掛けがあるのを、よく耳にしませんか?

そういう私は、レッスンでしつこいほどにこの言葉を言っています笑。

もちろん呼吸を止めずに繰り返すことは大切なのですが、そこからもう一つ深めるためには息を止めるということがポイントとなります!

 

 

【プラナヤマとは(まずは前回の復習!)】

・プラナ=宇宙の根源的エネルギー(生命力)
・アヤマ=拡張、拡大

というのが、プラナヤマの定義でした。

 

古典式では、プラナヤマという呼吸法を通して、エネルギー体としてみた肉体に流れる、”プラナ”を拡張させます。

それにより、心身の限界を超え、より高い次元のエネルギーや意識に到達することを目的としています。

 

現代の生理学的にみても、呼吸は自律神経を整えたり、呼吸筋や姿勢筋を鍛えられたり、脳も活性化するなど、古典式の目的はよくわからん!だとしても、イイことづくめということはわかりますね~。

 

 

【プラナヤマ 4つの呼吸法】

プラナヤマには、下記の4つの呼吸法を使って、さまざまなプラナヤマのプラクティスを行います。

1、プーラカ:吸う息

2、レチャカ:吐く息

3、アンタル・クンバカ:息を吸って止めること

4、バヒール・クンバカ:息を吐いて止めること

 

これらとは別に、ケバラクンバカという呼吸法もあります。

ケバラクンバカは、瞑想が非常に深まった段階で無意識に呼吸が止まるもので、この段階に達すると、より高い次元に到達しているといえます。

 

 

【クンバカの効果】

古典式では、心身ともに高次元への到達を目指していますが、その際に大切なことが「思考の平静」とされています。

プラナヤマでは、クンバカで息を止めることを利用し、プラナの流れを制御します。

それにより意識を鎮め、思考をコントロールできるようになるとされています。

 

つまり、呼吸を完全にコントロールして心身もコントロールしようということですが、考えてみれば、吸う吐くの間には、ほんの一瞬ですが、必ず止まっている瞬間がありますよね。

吸う・吐く・止めるの3つ合わせて呼吸なので、もちろん止める練習も必要ということなんですね。

 

生理学的にも、”息を止める”ということは、イイ効果があるそうです!

1つ目は、自律神経を整える効果です。

息を止めることで腹圧が高まり、内臓に刺激が入り活性化します。

特に腸は自律神経に大きく関わっていて、腸の働きが良くなると、自律神経も整いやすくなるのです。

また、気持ちを安定させてくれる「セロトニン」というホルモンの分泌にも、腸が関係しているため、心を落ち着かせる効果も期待できます♪

 

2つ目は、脳の活性化です。

一時的に酸素が不足する状況をつくることで、大事な脳に酸素を送るよう、血管が拡張され血流が多くなります。

酸素を含んだ血流が脳に多く流れるため、脳の働きが良くなり、集中力も高まるそうです。

 

 

【注意点】

息を止めるって、けっこうイイじゃん!となったところで、注意点もあります。

高血圧の方は、長く息を止めてしまうと危険があるため避けましょう。

また、疾患のない方でも、息を長く止めようと無理しすぎると、ぶっ倒れかねないので、ほどほどにしましょうね。

何ごともほどほどが大事ですよ~

 

 

【おすすめのプラナヤマ】

ここで、初めての方にもおすすめのプラナヤマをご紹介!

 

●ナディーショーダナプラナヤマ(=片鼻呼吸法)●

”行ったり来たり”という意味で、左右の鼻孔を片方ずつ使っておこなう呼吸法です。

自律神経を整えたり、左右の脳を活性化する効果があります。

方法はさまざまあるのですが、今回は初めての方でもチャレンジしやすい方法を紹介します。

 

①人差し指と中指を眉間に添え、親指と薬指を左右の鼻孔に軽く添えます。

 

②指を軽く添えたまま、一度大きく口から息を吐きます。

 

③吐ききったら、親指側の鼻孔を親指で押さえ、薬指側の鼻孔から息を吸います。

 

④吸いきったら、薬指側も鼻孔を押さえ1カウント息を止めます。

 

⑤鼻孔を押さえていた親指を解放し、親指側の鼻孔から息を吐きます。

 

⑥吐ききったら、1カウント息を止めます。

 

⑦親指側から息を吸い、吸いきったら両鼻孔を押さえ、1カウント息を止めます。

 

⑧薬指側の鼻孔を解放し、息を吐き、吐ききったら1カウント止め、薬指側の鼻孔から吸います。

 

というように、左右交互に鼻孔を使い呼吸を繰り返します。

吸いきったときと、吐き切ったときに、クンバカを入れますが、最初は1カウントでOKです。

徐々に、吸う:吐く:止めるを同じカウント数でできるようにしてみましょう。

とはいえ、カウント数はさまざまあるので、ご自分が心地良いリズムでできていればOKです♪

 

 

【最後に】

実は、日常でもすごく集中しているときなどは、無意識に息が止まっていたりします。

息を止めるということは、まったく特別なことではないので、特別視する必要も、肩肘張ってチャレンジする必要もありません♪

 

ヨガでは全てのことに、始まりと終わりがあり、それが繰り返されるといわれていますが、始まりと終わりの間の、何もない状態に意味を見出しています。

それと同様に、呼吸も吸うと吐くの繰り返しですが、その間、ほんの一瞬止まる瞬間があるということを認識するだけで、呼吸の新たな大切さに気付くことができます。

 

吸う・吐く・止める 3つ揃って呼吸です。

止めるがあるから、吸う吐くがあるなーってことを少し意識してみると、呼吸への新しい意識がうまれるかも!?

 

ではではウインク