多少のネタバレあり
基本的に文庫化されるまで新刊は読まへんので
今頃やけど・・・
桐島、部活やめるってよ
朝井リョウ 作
高校生6人、それぞれの視点から書かれた章で構成されとって
会話が岐阜弁
冒頭ページから
宏樹の荷物でかいで重いんやてー
なにしとんのー
やってまった
の世界
作者の朝井リョウさんは岐阜県出身
平成生まれの直木賞作家 (『何者』で受賞)
朝井さんが岐阜県でも西濃地区で過ごしとるせいか
私がしゃべる岐阜弁とはすこーし違う
そんな言い方せんやんっ
ってとこもあるんやけど
登場人物の会話はとてもリアル
年齢的に近い朝井さんが書くんやで
リアルになるにきまっとるかもだけど
女子(懐かしい言い方♪)の微妙な心理描写とか
なんでこんなに男の朝井さんが書けるの
って思うくらい
過ごした年代はまったく違うけど
自分も感じたことのある
高校生くらいのときの
訳のわからない胸のざわつき
心のドロドロ
なんか懐かしいような
思い出したくないような
そんな気持ちで一気に読みました
6人の章から成っとるけど
当の桐島君の章はあらへんのね
あくまで周りの6人の生徒の会話で語られるだけ
読んだ人それぞれの桐島君像ができるんやいかな?
4人目まで読んだあたりで少々飽きてきてまうけど
5人目の実果が特異な状況に置かれている設定やで
ピリリとしてダレんと読めたかな
ストーリーの感想やないけど
私的にツボやったのが
前田涼也がシェイク好きな東原かすみに向かって
バニラシェイクってゴムの味しん?
って聞くところ
するやろう
(る と ろう を強く言ってね)
って私、思わず声に出しちゃった
するよね
朝井さんも同じように思ったんかなあ
かすみは否定しとったけど・・・
残念なのが
映画化されたんやけど
セリフは岐阜弁やなくて標準語
ロケは高知とからしいし・・・
ま、微妙な心理状態を描くのに
名古屋弁ともビミョーに違う岐阜弁じゃあ
観る人もそっちに神経行ってまって
物語に入り込めんやろうけど・・・
岐阜弁に興味のある方は
ぜひ読んでみてーね
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文庫化に際して、東原かすみ~14歳~の章が加えられています