まず前置きとして言いたいのが何故この映画を観ることになったのかということ


私と母は韓国の東方神起のファンだった過去があり私が先に卒業し母はそのまま続行という形になっていたけど


元々は私がチケットの手配や情報を手に入れていたから私という便利屋を失って不便をしていたところに例のウイルス騒動でライブやなんやらが無くなり気持ちが冷めてしまったらしい


前にも書いたことがあった気がするけど会えない時間が愛を育てるという説に当てはまらない2人なんだ、やっぱり親子だ


しばらくしてから母が「この子チャンミンに似てない!?」とテレビを指差して言った、それがSnowManというグループの目黒蓮だった、たしかに似ていた


※チャンミンとは東方神起のメンバーで私と母の元推しである


それから何かある度に目黒君の事をチャンミンが〜とかいうのでややこしいからちゃんと名前で言ってよと何度言ったか…ある時はチャンミンがさーって言ってきた時は本当にチャンミンの話だったりするからめちゃめちゃだ


きっかけは似ているから興味を持った母だけど曲やダンスを気に入ったようで出演番組を録画したり曲を買って聴くようになった


当然推しは目黒君だ


私はというと結局はジャニーズのグループというのが引っかかっていた、別に馬鹿にしている訳ではなく実力以外の何か秀でた部分で人気を集めるという印象が強かった、その売り方が私の好みと合わなかったからだ


母があまりにも勧めてきたからお気に入りだというGrandeurという曲の動画を見てみた


衝撃的だった


ジャニーズとは…


私の中のジャニーズとは何だったのか?


日本にだって実力がある子はいるはずなのに中々表に出てこない、だから実力派=韓国のアイドルというのが世間での認識になっていたと思う


それが凄く悔しかった、やっとジャニーズも分かってくれたんだと正直感動したし嬉しかった


調べてみるとあのタッキーが手掛けたグループだと分かり納得したし期待もした、たぶん先を見てるんだろう


しばらく追っているうちにラウールという子に興味を持ったメンバー1の高身長でスタイルが良く整った顔立ちをしてダンスも上手いのに最年少というギャップ


まだ子供なのに新メンバーでいきなりセンターポジション当然バッシングも凄かったらしくそれでも必死に頑張ってグループに溶け込もうとして一方でメンバーの中では可愛い弟を演じてる


完全に虜になってしまった


虜になったといっても今までのような異性のアイドルに対して感じる女としてのトキメキでは無くて甥・姪っ子やペットなどを愛でるあの気持ちに似ている


そんなこんなで映画を観に行く流れになった


正直恥ずかしい気持ちがあった、頑張れば自分の息子でもおかしくない子の青春恋愛映画を観に行くんだ


そんなのにキュンキュンしていたらかなり気持ち悪いんじゃないだろうか


だから私は女としてではなく母としてそれを観ることにした


ついでに青春を取り戻したい(←それは無理)


主役とその友達の中には子役の頃から知ってる子がいたから「あら、大きくなって〜」ってな感じで親戚のおばさん感覚で丁度良い


原作は読んだことがないけど元愛読書のりぼんのマンガらしくそれだけで親近感を感じる


冒頭でモブ男子にちょっかいをかけられるシーンで感心したのがラウールの見事な王子様っぷりだ


女子達の人気者であるイケメンがモブから妬まれるあるあるシーンだけど少女漫画というのはズルくてそういうキャラをありえないくらい完璧に描きがちだ


故に実写化となるとそれを忠実に再現できる人はあまりいないと思う、身長・スタイル・顔etc


それに比べラウールの演じる界君は高身長でスタイル抜群で美形で女子にキャーキャー言われ男子達に妬まれても何の違和感もない


だってそこにいるのは本当に完璧な王子様なんだから


主人公の女の子と自分を比べるのは図々しいけど私も子供の頃酷いイジメを受けていた時期があってそういうシーンは何度見ても慣れないし辛くなる


界君の元カノ役の子がめちゃめちゃ美人で見惚れた、界君がいじめられている子を助けるのは自分自身も酷いイジメを受けたとか自分を重ねてるとかそんな感じかなと思ってた


過去のシーンで羽花ちゃんに対して俺も変わりたいと言っていたし


でも家族を連想するシーンになると闇が見え隠れしたから両親が離婚したとか不仲とか虐待とか考えた


自宅のシーンで夜なのに誰もいなくてレンチン弁当してたから母親は恋人の所に入り浸ってるとかそんな感じかとも思った


母親から放置されて生活費ないから夜の店でバイトしてるのか、普通に考えて高校生がそんな店で働けるとは思えないから年齢誤魔化してるんじゃないかとか


体調崩して倒れた時は心苦しくなった、羽花ちゃんのお粥を食べた時に見せた子供っぽい表情がこの子はまだ子供なんだ、高校生だもん、まだまだ甘えたいよね…そうだよねと勝手に同情していた


お粥の時に家族は海外と嘘をついたり踏み込んでこようとする羽花ちゃんと距離をとろうとしたのは本当の自分を知られる事への恐怖だったんだろうけど


映画終盤で正直に家族のことを涙しながら伝えるシーンは私の中の母性が爆発した


ただ「本当の事言うとまた自分から離れていってしまう」というセリフにある過去に離れていった人物が最後まで分からなかった劇中に語られてたっけ?


愛してると羽花ちゃんにキスをするけど高校生が言うセリフにしては違和感を感じたけど人によく思われようとして見せようとするのが恋、正直に自分を見せて受け入れてもらうのが愛だとどこかで見た


だから中盤の嘘や踏み込まれる事を嫌がってたことと終盤のシーンは理にかなってるなーと


劇中で何度かキスシーンがあるけど愛してるの時のキスシーンが高校生にしては妙に色気があって(良い意味で)私の唯一のキュンシーンだ


最後の最後でサラッとエロい事を言う界君、結果的には未遂に終わるけど母としてはちょっと早くない!?と複雑な気持ちに


そしてラウールの初めてのキスがこのお芝居のキスだとしたら少し可哀想な気もした


最後に気になったのが界君のバイトはどうなるのか学費は?生活は?


信頼できる彼女ができて良いんだけどあのままじゃ不健康すぎるし今後もね


原作の関係で描けないのかな?


そしてキリンという企業がこの作品にとって重要な事も分かった(笑)


とまあこんな感想です


ありがちな高校生のきらきら青春物語かと思ってたけど楽しめました、まぁラウールを可愛いと思ってるのもあるかもしれないけど


それにしても横浜であんなに撮影してたんだね…


もしかしたら近くにいたかもしれないのか…