すみわたる空の日曜の今日。

午後からコレクション製作を手伝っている学生が来ました。

彼はセントマーチンのMAの学生です。

朝から来る予定だったんですが、連絡もなく午後になりました。

会うなり少しパニック気味に話し始めました。

聞くと彼の学校の教授が亡くなったそうです。

彼女の名前は Louise Wilson といいます。

マックイーンをはじめ、多くのデザイナー達を育て上げてきたイギリスの伝説的な教授です。

...

彼と一緒に現在製作している、プレ・コレクションは週明けに彼女に提出し、アドバイス等をもらう予定だったそうです。

彼曰く、突然の訃報でこれからどうやってコレクションを作っていっていいいのか分からなくなった、と言っていましたが、

「今は混乱しているけど、いつも彼女が言っていた" Keep working"を貫き通すしかない」、

と話す彼の表情にうつろながらも、強い決意がみてとれました。

最近、彼女の母親が亡くなったため、母親の住んでいた実家に、移り住んだばかりだったそうです。

最後を迎えた場所は自分が生まれ育った部屋のベッドの上だったそうです。

...

たくさんの学生達に影響を与え続けるルイーズさん。

学生達から恐れられ、そして畏れられた存在だったそうです。

癌と戦いながらも最後まで学生達の側にいたそうです。放射線療法などの副作用の強い治療法は最後まで拒んでいたそうです。

Keep working...

不屈の精神を持って取り組む姿勢。

僕は会ったこともないですが、今日来た学生から感じ取った彼女の生き様でした。

心よりご冥福をお祈りいたします。







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