昨日、友人のパターンナーの紹介で、ある人物がスタジオを訪れました。

デザイナーではなく、求職者でもない・・・

それはいわゆる、振り屋さんです。

もともとファッション業界支援をしている団体ではたらいていたらしく、辞めた後もデザイナー達からよく、服を作ってくれるところを紹介してくれと、頼まれることが多かったのが、起業のきっかけらしいです。

顧客のニーズに合った作り手を紹介すべく、今いろんな会社やパターンナーを訪ね歩いているそうです。

学生や、若手デザイナー、はたまたある程度の規模をもつメーカーまで・・実際どうかは分かりませんが・・

以前は、中国の製造業メインの振り屋さんをしてきたそうですが、枚数を出せるメーカーが少なくなり、小ロットの注文が多くなったため、国内生産を提案しはじめたようです。

彼曰く、

「若手のデザイナーとかは、相談やなんやらで話も多く、仕事以外に時間とられるでしょ?そこに私が入るのです!こっちでいったん話を聞き、指示書のような形にして作り手におくりますよ。手間が省けるでしょ~!作るのだけに専念できますよ~」

ほ~

30分ほど話した後、針の管理、製品の品質をチェックしていました。

プロっぽくかなりじっくり見られてました・・・・そんな見られるほどのものはスタジオにはありませんがね・・・・へへ

昔、熊本の縫製工場で働いていたときに、社長がよく、

「ファッション業界を魚にたとえるなら、縫製工場は魚のシッポだ~!
ファッション業の末端に位置し、使われるだけ使われ、いらなくなったら切られる、切ない位置・・それが縫製工場だ・・ばってん!ばってん、荒川!!シッポでも胴体に楔(くさび)をいれて絶対に離れないようにすることが可能だ~!にいちゃん、縫製工場の楔とは何かば考えてけ~!!」

と言われたのを思い出します。

もしもの極論ですが、世界中の縫製工場が、同じ工賃、同じ品質で製品を作ることが出来るようになったとしたら、自分の縫製工場のアイデンティティーはなんだろ??と考えます。

何でこの縫製工場じゃないといけないのか?

お客さんは何を求めているのか?(これ知ってるようで実はわかってない気がします)

縫製と服作りの違いてなんだろ?

もっと言えば、収入は縫い工賃だけじゃないんじゃないのか?

時代は変わっていきます。幸いにも僕は好景気を知りません。また、「こうじゃないとだめだ」とうい考えも嬉しいことにあまりないと思います。自分が思わされるように行動してきて、これからも流れ流され進んでいきます。

僕は、縫製工場は力と可能性があると信じています。幼稚園生の僕がいろいろ言ってますが・・・1分だけでも一考を脳にスルーさせてください。

僕は少なくとも自分が今考えている僕の工場のアイデンティティーをこれから少しずつ形にしていきます。面白いことがしたい。皆で楽しむ!コレ一番!

「にいちゃん、なんばごちゃごちゃ言よるか~品質ぞ~!!」
という声が聞こえます。
はい!!その通りです。すいません・・僕はまだまだ未熟者です!!一所懸命がんばります~

たい焼きのあんこのような縫製工場になりたかな~


今日新しい物件みてきました~