■起業物語36「遠回りが近道でした」
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頑張っても頑張っても
売上の天井が決まっている
情報誌の仕事。
あとひとつ事業の柱を持ちたくて
思い切ってやってみることにしたこと。
それは起業女性の支援でした。
当時、情報誌への掲載依頼に
多かったのが「これから開業する
お一人様女性たち」。
「広告を掲載したい」と来られるの
ですが、打ち合わせを始めてみると
「それ、広告を出す前に
コンセプトをつくらなきゃ」とか
「それより先に準備が必要かも」
っていうケースの多さが
気になっていました。
そんな時「起業女性の相談とか
お手伝いを事業にしたら？」
って提案をいただいたのでした。
でもその頃の私は
起業を支援できるような
資格も持ってないし……
専門の勉強もしてないし……
といろいろ、しなくてもいい
言い訳ばかりを考えて
実は逃げ腰でした。
……できなくてダメな自分と
向き合うことになったらいやだって
思っていたのですねえ……
さらにさらに、追い打ちをかけるように
「セミナーで講師をしてほしい」
なんて依頼が入るようになり
流れに乗る時期じゃないの？なんて
声をかけられ、少しずつ真剣に
考えるようになりました。
そんな時に、生まれて初めて
経営セミナーというモノを受講。
そこで出会った講師の方の
「仕事とはお役立ちです」
っていう言葉に衝撃を受け
覚悟を決めたのです。
勉強しなくちゃ
資格を持たなくちゃ
といった思いに加え
教え導かなくちゃ
なんて偉そうなことを
考えていた自分に気づき
そうじゃなくて
「自分の経験を誰かの役に
立たせてもらえばいいだけだ」
と思考が大きく変わりました。
そのセミナーをきっかけに
女性の起業支援事業が
兵庫県の経営革新計画の
承認を受けることになり
（県知事さんが「いい事業計画だから
頑張りなさい、応援してあげる！」
って認めてくれた計画のことです）
いよいよ看板を掲げて
もう一つの柱づくりに
一歩を踏み出したのです。
事業の柱が二本あるって
「二足の草鞋（わらじ）」とか
あまりうれしくない
例えも使われますが
今から思うと、柱って一本だけより
二本、二本より三本と
持てるなら用意しておく方が
経営という意味では◎です。
最終的に、弊社でも
情報誌を手放すことができたのは
この二本目に立てた事業が
あったからこそ。
それも、情報誌を手放した後ではなく
数年後に手放すことを視野に入れた
時期から育て始めていたからです。
しぼるためには、まず拡げてみて
いろんなニーズを検証し
どれが向いているのか
どの方向に向かうべきか
確かめることも大切です。
＊ターゲットをしぼる
＊専門性にとがる
その前に、一度やりたいこと
できることを、とことん拡げて
追いかけてみること。
遠回りのように見えて
実は案外、近道なのかもしれません。
さて、こうして私は
＊情報誌の制作発行
＊印刷物の企画制作
＊WEB媒体の企画制作
＊ブログやSNSの講師
＊起業女性のサポート
といったたくさんの「顔」を
持つことになります。
事務所のベースがこれでほぼ整い
どれも地元では珍しいサービス
だったこともあり
順調に事業が進んでいきました。
このまま二本の柱がうまく
太く育つのかと思いきや
そうではなかったのです。
当時は気づいていませんでしたが
ここから「しぼる」「とがる」に
向かって、しんどーい時期へと
入っていくことになります。
後悔したこともありました。
でも通り過ぎてみると
やっぱりいろんなことは
どれも今の自分に到達するためには
必要なモノばかりだったと
思っています。
しんどいことって何があったの？
何を後悔しちゃったの？
それでも必要なことって何だった？
この続きはまた次回♪
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