「日本人の主食は米だ」というのが常識かと思います。
日本の文化であると捉えた時にはこういった見方も出来るのかと思いますが、人類の歴史という大きい括りで見た時には異論も考えられます。
人類が誕生したのが約400万年前
定住生活が始まったのが1万年前
そして、家庭に普通に白米が置かれるようになったのは、1940年代の話です。
今のような食生活が当たり前だと感じていると思いますが、長い歴史の括りで見てみると、非常に短い期間であることがわかります。
こういった点を見ると「人の身体は、変化に耐えられるように変わるんだ」という異論が出ると思います。
が、これは当てはまりません。
ある条件に耐えられるような身体になるためには、非常に長い年月を必要とするのです。
1番の例が、尾骨の存在かと思います。
良く「尾てい骨」と言われているこの骨は人類がかつて尻尾があった頃の名残だろうと言われています。
人類に尻尾があったのは、遥か古代の話であるにも関わらず、未だにそれが残存しているのです。
また牛乳中のラクトースを日本人は分解できないという事も取り上げました。
定住生活の始まり、即ち農耕が始まった時にも、完全な白米というわけではなく、雑穀などの穀物を同時に食べていたと言われています。
さて、この時代の摂取している栄養素に目を向けてみます。
すると2点ほど大きく違う点が見えてきます。
それがタンパク質と食物繊維です。
定住生活が始まった時には
・タンパク質:30%程度
・食物繊維:86g/日
に対して、現代では
・タンパク質:16%
・食物繊維:10~20g/日
実際の数字に表してみると、大きな違いに気付きます。
人の身体の構造はそこまで大きく変化しないのに対し、食生活の方が大幅に変化しているのが現状なのです。
現在の日本人における身体の不調は、こういったところからも解決出来るのではないかと考えます。
タンパク質と食物繊維の摂取量を見直してみるのは、ダイエットのみならず、健康にも繋がるのではないでしょうか?