「ひとがた流し」 北村 薫
北村薫さんの文が大好き。
何しろ情景描写が美しい。
景色をここまで美しい言葉で明確に豊かに表現できる人がいるだろうか。
あっという間に世界に引き込まれる。
「月の砂漠をさばさばと」は大分前に読んだんだけど、あのさきちゃんがこのさきちゃんだったとはね。
「ひとがた流し」を読み終えた後、もう一度「月の砂漠~~」を読んでみたくなるのは私だけではないはず。
-「人が生きていく時、力になるのは何かっていうと、≪自分が生きていることを、切実に願う誰かが、いるかどうか≫だと思うんだ」-
玲ちゃんに語る千波の言葉。
何気なく読んでいたのだけれど、全部読み終えてからふと思い出してこの一文を探した。
後半の「千波」が美しくも悲しい。
★★★★☆
