今日はもう1つ記事を更新する。読書を趣味としているので、その感想もをアウトプットし、私がブログを始めた動機である、言語化能力を高めていきたい。

 

「嫌われる勇気」を読んでみての感想は、自分が何となく思っていたことを言語化している本だと思った。自分がこんな風に生きたい・こんな考えで人生という旅路を歩んでいきたいというものを、本一冊を使って言い表してくれているようであった。

 

私の考えを端的に述べると、

 

・私は自分だけの人生を自分のために、そして、自分の足で歩いていきたい

・今、この瞬間を大切にした生き方をしたい

 

とまあこんな感じだ。

 

1点目に関して、私は、自分が活躍し、そして、チームなり社会に貢献しているとき、大きな幸せを感じる。チームがどうとか、社会がどうといったことが先行することはない。自分本位で自分勝手な考えかもしれないが、私は自己の成長・活躍の先に、または、延長線上にチームの成長・社会の成長があると考える。そのことを「嫌われる勇気」、または、アドラー心理学では、課題の分離と共同体感覚という言葉を使って説明している。

 

課題の分離とは、その選択によってもたららされる結末を最終的に引き受けるのは誰かということを考えて、自分自身の課題と他の誰かの課題を切り離して考えることだ。そして、その誰かの課題には土足で踏み込まない、また、自分自身の課題にも踏み込ませないこと、が重要だと。そのように考えることによって、物事がシンプルに見える。複雑に見えるようなことでも自分ができるのはここまでだと。評価を下すのは他人で、自分にはどうしようもない。そう考えると過去の言動をどう人が評価したのか、何を引き起こすのかなどに悩む必要などないことが分かる。なぜならそれは他者の課題なのだから。

 

また、共同体感覚とは、他社を仲間だとみなし、そこに自分の居場所があると感じられることだ。自己への執着から他者への関心に切り替えていくことだと。自分中心に回っている”のではない”世界において、自己を受容し、他社を信頼し、そして、他社に貢献していくことが幸福につながると言っている。それ自体が共同体感覚であると。

 

ここでポイントなのは、自らの成長・活躍を追求することを第一に考えているのが私であるが、その私は世界の中心にはいないということだ。私は私自身の人生の主人公でありながら、中心に位置しているわけではない。つまり、自分の好き勝手に動かしていいわけではないことだ。ここから私が導き出した答えは、自己成長・自己実現ファーストの考えと社会貢献は共存しうるということ。むしろ、自己成長・自己実現の延長線上にしか、社会貢献は存在しないということだ。

 

2点目に関して、本の中に出てくる「人生とは連続する刹那である」という言葉に大きな感銘を受けた。我々は何か目標に向かって努力し、我慢する。ちょうど山登りでは頂上に到達することを目指すように。しかし、頂上に達するまではあくまで途上なのだ。頂上に達するまでは自己実現も幸福感もないのだ。しかし、山を登る行為自体を目的にすること、つまり、「いま、ここ」に生きることができたらどうだろうか。この一瞬一瞬が自己実現であり、一歩一歩足を踏みしめていくことそれ自体が喜びなのだ。遠い将来に目標を設定して、今はその準備期間だと考え、人生を先延ばしするのではなく、「いま、ここ」を真剣に生きること、それが登山なんだと。

 

ちょうど私が留学中に友人から言われたスペイン語の一節のようだ。

 

「El presente es un presente.」英語訳は「The present is a present.」

 

presentという単語に、今と贈り物という意味があるので、それを使った一文だ。ここに込められた意味は、「過去は決して変えられず、また、未来はつまるところ、どうなるか現時点では分からない。だからこそ、今を楽しもう!今はこの瞬間にしか存在しないのだから、今こそがプレゼントなんだ!」と。この言葉は大好きな言葉なので、私のアメブロの名前にもしている。お気づきだろうか(笑)?「嫌われる勇気」を読んで、ハッとすることがあった。

 

正直、人生は辛いこともたくさんあるし、過去に縛られたり、未来に怯えることもないと言ったらうそになる。また、人の目も気になる。しかし、少しずつでも「いま、ここ」に集中することができるようになったら、人生はとてつもなく面白いものに変化していくだろう。アドラー心理学を実践するのには自分の年齢の半分かかると書かれていた。つまり、今22歳の私は11年かかる。いや長いが、アドラー心理学を身に付けることが目的ではない。今は決してそのための準備期間なんかじゃない。「人生とは連続する刹那である」と考えると、「いま、ここ」を楽しむこと・真剣に生きることその連続こそが、いつの間にか、その状態になっていると言えるだろう。

 

「いま、ここ」にある自分だけの人生を存分に楽しんでやろうじゃないか!

 

嫌われる勇気/岸見 一郎  (著)、古賀 史健  (著)/ダイヤモンド社/2013

 

goo.gl/KL55bg