毎年12型中旬を過ぎる頃になると


年末年始の介護サービスの


年内最終提供日と年明け提供開始日を


各事業所にお尋ねしていた。


特に入浴サービスは


出来るだけ年末ギリギリに、、


年明けはできるだけ早くに


と願っているのだが


サービス提供の曜日の関係で


一週間開いてしまったり


時には一週間以上開いてしまったりするので


毎年ヤキモキしていた。



そんなスケジュールを全く気にしないで済む今年。


私の予定に


婆さんの予定が入らない事に


少しずつ慣れて来ていたのだけれど


バイトのシフトを


年末ギリギリまで入れながら


ひさびさに寂しくなって来た。


大袈裟に言うと


運命共同体のような感覚、、だったのかな。


私の予定には


常に婆さんの予定が入っていたし


婆さんの事をまず優先して入れて


その後に自分の予定を調整していく、、


バイトのシフトも


介護サービスの合間を縫って入れていたし


ショートステイが決まらないと


出かける予定も立てられなかった。


いまは


バイトさえ入っていなければ


いつでも思い立ったら出かけられるし


買い物に行っても


出来るだけ早く帰ろうと思わなくても良くなった。


婆さんのいない生活に慣れ来て


自由なんだけど


その自由さに


戸惑いと寂しさと


少しだけ罪悪感に近いようなものがある。





婆さんの部屋には


毎年事業所からいただくいくつかのカレンダーから


出来るだけ予定を書き込む欄が大きい物を選んで


1年間使用していたが


今年の最後の書き込みは10月第二月曜日の


4回目のコロナワクチンの予定だった。


それを受ける事なく亡くなり


11月のカレンダーは未記入のままめくった。


それももう今月12月で終わる。


来年のカレンダーはもう無い。



私の生活もさほど変化はなく


婆さんが家にいないのに


バイトもなく


家族も仕事でいない日でも


毎日の洗濯やときどき掃除をする程度で


相変わらず一歩も外に出ない日が多いので


旦那が休みの日には


この数ヶ月間はあちこちに出かけた。


婆さんの少量の骨と髪の毛が入った遺骨ペンダントを付けて、、


亡くなってから


遺骨と一緒にあちこち行っても


何の意味もないことは分かっている。


生前


コロナになる前は年に一度の温泉旅行や


桜の季節には花見


気持ちのいい秋晴れの日には近場にドライブなど


婆さんを連れ出すこともできたけど


世の中にコロナが蔓延してからは


ほとんど出掛けられなくなった。


どこにも連れ出してあげられなかった。


正直


行くまでの準備や


車への移乗


車から車椅子への移乗が


面倒臭いと思ってもいた。


コロナ禍では


その億劫さが


出不精に拍車をかけたのは間違いない。


だけど


今年は少し規制も緩まるから


秋になったらどこかへ連れていきたいと


思ってもいた。


だから、と言うわけではないけれど


遺骨になった婆さんを


外食する時も


飲みに行く時も


買い物に行く時も


旅行に行く時も


あちこちに連れ回している、、という気分だけ味わっている。


ホント、、何の意味もない。


亡くなってから、、なんて全く意味もない。


単なる自己満足。


でも


素敵な景色を見て


ペンダントをかざして


婆さん綺麗だねぇ


なんて言ったりして、、


いつも一緒にいる、、と思い込むことで


私自身の救いになってるだけ、、


いつもお留守番させたり


ショートに預けたらしていた罪滅ぼし?


ふふふ、、なんだか自分に笑える、、



振り返れば


今年はなんだかんだ転換期だったような、、


2月に長年婆さんのところに来てくれていた婆さんと同じ歳の訪問介護のヘルパーさんが辞められて


新しいヘルパー事業所から


若いヘルパーさんが交代で来るようになり


3月には


これまた長年婆さんの訪問リハビリを担当してくださったOTさんが転勤になって


4月から新しいOTさんが来るようになって


春から新体制となって


夏頃にようやく慣れて来始めていた。


まさか婆さんが亡くなるとは思ってもなかったけれど


色んなことが変わる年だったのかなぁ


と今になって思う。


そんな2022年もあと数日。


以前にも増して


外出することが増えた。


いや


自ら増やしてる?


出かけるたびに足腰の衰えを感じて


歩かなきゃ


動かなきゃ


と思うことが多くなっている。


まずは筋力をつけることから始めなきゃダメかな。


出掛けた先で神社やお寺で手を合わせるたびに


家族みんなが健やかに穏やかに暮らせますように


とお祈りする。


来年は穏やかに過ごしたい。


今年起きたような辛い変化なら


もういらない。


来年はどんな年になるのかな。


もうコロナコロナと言わずに過ごせる日々になるのかな、、


みなさま


良いお年をお迎えください。