日本には、外国人の日本語レベルを測る検定試験「JLPT(日本語能力試験)」があります。

 

私が今年度担当しているのは2年生。

1年前にN5(初級)レベルから始まって、

今はN3(中級)レベルを勉強しています。

 

 

私の所属する学校の特徴は

語学レベルの上下でクラスを分けないこと。

それぞれのクラスにレベルが均等になるように

振り分けられています。

 

入学した時点で、

母国で ある程度勉強してきた学生

全く初めて勉強する学生の間には、

既に語学レベルの差はできている

というわけです。

 

 

しかし、中には超初級の学生であっても

努力によってメキメキと実力を伸ばす学生


ある程度のレベルを持って来日したのに

モチベーションが維持できずに伸びない学生

もいます。

 

自分に合った最適な勉強スタイルを

見つけられるかどうかが、

その後に影響してくるのだと思います。

 

 

 

 

さて、2年生が始まって1ヶ月。

 

教室では

N4(初級上)に合格していない学生

(つまりN5レベル)と、

既にN3に合格して次の試験で

N2(中上級)を受験する学生

が一緒に勉強しています。

 

レベルがバラバラな学生が皆、

同じN3レベルの授業を受けているわけです。

 

 

自分の実力より上のレベルを勉強する大変さ

逆に下のレベルを勉強する物足りなさ


韓国語を勉強してきた自分は、

この両方を経験しています。

 

 

小〜中学校までの義務教育では

レベルが様々な生徒が同じ教室で

授業を受けてきたわけだけれど、

語学学校においては

ちょっとキツイのではないか…?

と感じています。

 

なぜなら、語学においては

いくら努力して頑張っても、

急に実力が伸びることは非常に難しいから!驚き

 


語学力は階段のように、上がったり、

そこから伸びが止まったり…

語学特有の動きがあります。


本人がいくら努力をしても、

N5からN2に飛び級するなんてことは

ほぼ不可能なことです。

 

 

たしかに、レベル別にすると

上のクラスの学生はやる気が出て

伸びやすくなるアップ一方で、

下のクラスの学生は自分たちが劣って見えて

モチベーションが下がるダウン

という意見もあります。

 

しかし、学生本人が

「今、自分がどのぐらいの実力であるのか」

ということを理解した上で、

身の丈に合った勉強を行う方が

効率がいいのではないか…とも思うのです。

 

N5レベルとN2レベルが同じ

N3レベルのテストを受けて、

点数に差ができるのは当たり前です。


その点数で彼らの実力を判断しても

意味がないのでは…と感じます。

 

 

集団教育は、個々よりも

全体の雰囲気に重きを置く傾向があります。


学校は勉強をするだけの場所ではない

という考えなのでしょうか。

 

しかし、中には勉強についていけなくて

苦しい学生もいることを忘れてはいけません。

 

 

 

まあ、どんな意見をもっていても、

創立者にならない限り自分の理想の学校など

実現できない話なのですが笑い泣き

 

 

 

教育方法には、一長一短があります。

 

長年続いてきた教育は

早々変えられるものではありませんが、

これからの未来、

一人ひとりが意欲的に学べる学習の場

が広がることを願ってやみません。