通信大学生の時、レポート(論文)

執筆する側であった私。

 

 

 

日本語教師になり、作文の書き方を指導する側

になりました。

 


ある作文の授業の日。


「今日は作文を書きますよ〜」と言うと、

「えぇ〜汗作文なんて書かなくてもいいですよ〜」とブーイングプンプン


外国人の学生にとって、自分の思いを外国語

(日本語)で書くのはとても難しいことです。

 

 


作文への苦手意識の原因の1つが、

何を書いたらいいか、思いつかない」こと。


このハードルを下げるために、まずは

イメージを持たせることから始まります。

 

例えば、『旅行』がテーマであった場合。


ある人が行った旅行の写真をスライドを使って

見せていきます。


この時、イラストではなくて写真であること

ポイントです。


よりリアルなものを見せることにより、

イメージしやすくするためです。

 

写真を見ている間に、自分が今まで行ったことのある旅行を思い出し始めます。

 

 


そして、作文において最も重要になるのが

メモ』。


メモといっても、白紙を渡すわけでは

ありません。


箇条書きでポイントが書け、

構成が一目で分かるようなメモです。


メモに誘導されながら書いていけるようなメモであることが大切です。

 

 


元々書くことが好きな学生はスラスラ書けます。


でも、蓋を開けてみれば、長いだけで

何が言いたいのか解読困難な作文も多いです。


そんな学生はメモを使っていないのです。

やはりメモしてから書くことはとっても大切。

 

幸い、この指導方法にしてからは

破茶滅茶な作文を書いてくる学生は

ほとんどいません。

 

 

 

 

「作文」なんてアナログなものは、もしかしたら

これからの時代には必要ないのかもしれません。


「書く」よりも「打つ」ことが多いため、

直接役に立つのかも分かりません。

 

でも、

「外国語(日本語)で文章が書けるように

なった!」


「できないと思っていたことができるように

なった!」


という自信は、何かの時に活かせるはずです。

 

 

 

「話す」だけでなく、

「書く」ことも自分の思いを伝える1つのツール

であること。

 

他の人が書いたものを「読む」だけでなく、

自らの手で生み出す楽しさを知ってもらえたら

と思います。