海外で働くことを夢見ていた私。


しかし、ビザの取得には四大卒であること

条件の一つであることが分かりました。

 

短大卒だった私は、通信制大学へ3年次編入し

四大卒の資格を目指すことに。


 

 

私が在籍した通信制大学は、

主にレポート学習になります。


与えられた課題に対し、自分で文献を探し、

課題の答えを追究し、執筆していきます。

 


私の大学の場合、1科目に対し

レポート(約3000文字)を2つ書きます。


それぞれ合格したら、論文試験(約3000文字)を

受験します。


(つまり、1科目につき約9000文字笑い泣き



レポート以外には、

スクーリング(対面授業)や

メディア授業(通信機器を通じた授業)

という方法もあります。


仕事など、何かと両立させながらの学習は

とても大変です。

 

 


私は今まで、論文なんてものは

ほとんど書いたことがなかったため、

ルールに縛られた文章を書くのは困難でした。


出される課題の内容も、これまた

チンプンカンプン!無気力もやもや

 


文学部に入学したものの、それまでの人生は

文学とはほぼ無縁。


高校までの国語で習っていたであろう作品も、

全く記憶にありませんでした無気力ハッ

 

 

 

そんな、日々レポートに向き合う通信大学生が

同じ境遇の仲間に会えるのがスクーリングです。

 


入学してから初めてのスクーリングの日。


中島敦の山月記という作品についての

授業でした。


スクーリング当日までに各自読んでおき、

授業で詳しく学びます。

 

 

『山月記』の舞台は、中国の唐の時代。


秀才で国の役人であった李徴。


後世に名を残すために詩人を目指すが、

プライドの高さゆえに挫折。


屈辱的な生活に耐えきれずに発狂し、

ついには虎になってしまうトラ



…という話です。

 

 

それまでじっくり文学作品と向き合ったことなど

なかった私。


しかし、改めて読んでみると、


ええっ! 文学作品って

 こんなに面白いのー!?


と、目からウロコになるわけですびっくり乙女のトキメキ

 



スクーリングでは、3人グループに分かれ、

作品についてとことん話し合いました。


一人で読んでいた時には気付かなかったことを

他者からの視点で聞くと、とても面白い。


次から次へと発見があるのです。

 


ああ、本ってこういう読み方もできるんだなぁ

と、文学の面白さに気付くことができました。

 

 

 

 

通信制大学では、10〜80代と幅広い年代の人が

学んでいます。


高校を卒業したばかりの人もいれば、

仕事をしながら学んでいる人、

退職してから学び始めた人と、

年齢も立場も様々な人が学んでいます。

 


日本は高校卒業後、 進学 or 就職 と、

ある一定のレールに敷かれた人生を歩む人が

多いです。



ソウル留学時代の台湾人の友達が、


「日本人は、何でみんな同じような生き方を

するの?つまらなくないの?」あんぐりはてなマーク


と聞いてきたことがあります。



その時彼女が言っていた言葉が、

今なら何となく分かるような気がします。

 


 

何かを新たに始めるのに、

年齢も立場も関係ないんだなぁって。




「学んでみたい!」と思った時に学ぶのが

一番自然だし、一番身につくのだと思います。


大人になってからの学びはとても新鮮で、

楽しいです。

 

 


「学ぶこと」の楽しさを知れたことは、

通信制大学へ入ってからの大きな収穫でした。

 


そして、「日本語教師」として教える立場に

なった今も、「学ぶ立場」の経験

活かせています。