ワインがとっつきにくいな~と思う方は、難しそうという印象以外にも、
テイスティングの時に、ワインに限って謎の行動が多く、「なにそれ?何のため?」
と戸惑ってしまい、敬遠してしまうこともあるのではないでしょうか。
グラスをぶんぶん回したり、意味の分からないコメントをしたり、とにかく謎!
ビールや日本酒を飲むときは、そんな面倒くさいことをしなくても、おいしく飲めるのに…
そう思うのも仕方がありません。私も最初は、なんかバカみたいに気取っている変な
お酒としか思えませんでした。
しかし、ちょっと待ってください!
実はこの意味不明な拘りには、全てワインをよりおいしく飲むため という理由があるのです。
今日は皆さんが普段思っているワインにまつわる「?」を回答してみたいと思います。
Q ワインは飲む順番がありますか?
A 理論的に言うと、まずは泡や白ワイン等味が軽いものから赤ワイン、酒精強化ワイン等の
重たいもの、辛口なものから甘口なもの、若いものから古いものという順番だと言われています。
簡単に言うと、最初からどっしりした味のものに舌が慣れてしまうと、あっさりしたものを飲んでも
味が分からないからです。
しかし、単独でワインを楽しむならそうかもしれませんが、日本は大体食べ物と一緒にワインを飲みます。
ある程度食べ物でワインの味が調和されたり、お口直しされたりしますので、このルールを絶対に
守らないといけないかというと、私は疑問に思います。
赤飲んだあとに、やっぱりさっぱりした白が飲みたいとか、締めのシャンパーンが欲しいとか、そうゆう
時は自分の感覚を優先にしていいと思います。
Q ワインが開くとか、閉じているとか、どうゆうことでしょうか?
A いいワインのはずなのに、栓を抜いた直後、それほど香りが華やかではなく、味もなんかイマイチ…
それはもしかしたらですが、そのワイン、まだ「閉じている」のかもしれません。
暫く放置してたら、味がまろやかになってきたら「開いた」と表現します。
特に長期熟成タイプのポテンシャルのあるワインによく起きることですが、ある程度空気を触れさせる
時間を与えないと、ワインがなかなか起きてくれないのです。そうゆうワインを飲む時、3時間前に抜栓
することもよくあります。
レストラン等では、さすがに注文して何時間も待たせることはできません。短時間で眠っているワインを
起こすために、ソムリエさんはデキャンタージュを行います。底の形がフラットなデキャンタが多いのは
より空気に触れさせるためでもあります。
Q なぜグラスを回すのですか?
A ワインの香り成分がより発揮させ、広げるためにグラスと一緒に回すのです。
ワインは味三割、香り七割と言われることもあるぐらい、香りが命です。
その香りを楽しむためにグラスを回すのです。
しかし、いつまでもぶんぶん回せばいいものでもありません。ワインによっては
そこまで香りが強くないものもあります。香りを飛ばしすげるほどグラスを回して
しまうのは、明らかに逆効果ですね。
Q あんなに大きなグラスは何のためでしょうか。
A 先程の質問とも関連しますが、グラスにたっぷりの空気が入ることにより、
空気に触れさせ、よりよくワインの香りを広げるために大きな形となっているのです。
ワインをグラス一杯に注がないのもその理由です。
Q タンニンとは何でしょうか?
A ブドウの皮や種に含まれているポリフェノールの一種です。
赤ワインを作る時は、果汁を果皮や種と一緒に醸しを行うため、ポリフェノールが含まれます。
そのため赤ワインにはタンニンが多く、味覚的には渋みとなります。ワインの味に厚みが出たり、
酸化防止効果もあると言われています。
Q ミネラルってどんな味のことですか?
A 難しい質問ですが、私の理解ではワインの塩味、舌の上で揮発するような味がいわゆるミネラル
かなと思います。ワインの成分から言うと、鉄分やカルシウム等のミネラルが起因しているとも
言われます。沿海地区の白ワインに、よくミネラルを感じられ、シーフードとも相性がいいです。
Q フルボディとか、ボディで味の表現がよく分かりません。
A よく分からないですよね。私も最初、ワイン全くの友人にボディで表現したら、笑われました。
ボディというのは、ワインの味を人の体付きに例えた表現です。あっさりしたワインはライトボディ、
濃厚なワインはフルボディ、その中間がミディアムボディです。
つまり、きゃしゃな人、中肉中背な人、体が大きい人という感じです。
いかがでしょうか。少しは皆さんがワインのテースティングについてモヤモヤしていた
疑問を答えられたでしょうか。
次はワイングラスについてフォーカスして、話したいと思います。