ワインの世界では、生産をリードしている主要な国々があります。
どの国がトップなのか、大体イメージできる方もいらっしゃると思いますが、
確かに身近に感じる国がほとんどです。
先ずは、2017年の国別ワイン生産量ランキングを見てみましょう。
(O.I.V. 国際ブドウ・ブドウ酒機構発表)
No.1 イタリア 17.1%
No.2 フランス 14.8%
No.3 スペイン 13.1%
No.4 アメリカ 9.4%
No.5 オーストラリア 5.5%
予想通りの順位ですか?
少し意外なところもあるのではないでしょうか?
ここでは、トップ3の生産国を紹介していきたいと思います。
イタリア
第1位がイタリアなのは、少し意外と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ワインと言えば、フランスのイメージが日本では強いですよね。
実は、イタリアはフランスと生産量の世界一を毎年競うほどのワイン大国です。
2000年を超える長いワインづくりの歴史と、多様な固有品種、食文化から生れる
多彩で高品質なワインはどうしても見逃せないものです。
更にイタリア人の陽気なイメージ、そんなイタリアワインを飲んでいると、
自分まで陽気になりそうですね。
イタリアは20の州から出来ていますが、20の州全てにおいてワインを作っています。
代表的な産地は「ピエモンテ州」と「トスカーナ州」が一番名高い。
中でもトスカーナのワインは、初心者の口に合いやすいワインと言われています。
値段がお手頃な「キャンティー」(もう少しお金で頑張れるなら「キャンティー・クラシコ」)や、
今世界で大注目な「スーパータスカン」がおすすめです。
個人的にもイタリアワインの奥深さに魅了されています。
特にイタリアの南部はシーフード料理に合わせやすいワインが多く、
和食や中華の魚介類料理にも合いそうな気がしています。
フランス
二位のフランスですが、多く語る必要はないほどフランスワインは日本で親しまれています。
ボルドーやブルゴーニュ、シャンパーニュ等、世界が憧れる銘醸ワイン産地を所有し、
ワイン業界のリーダー的な存在。
※ボルドーシャトーの写真
値段が高いイメージですが、必ずしもそうではなく、産地によっては2000円前後の素晴らしいワインが手に入ります。
また別途産地別に細かく見ていきたいと思いますが、私はよくロワール渓谷のワインを購入します。
ボルドーや西南地区のワインと比べると、薄味のイメージです。
なんとなくですが、薄味ってお上品で、スマートな感じしませんか。
そして個人的に好む自然派ワインの有名生産者もロワール地方に集中しています。
親分のような存在のフランスでも、地方によっては新たな試みや挑戦に努めているのです。
スペイン
ヨーロッパ国三連チャン!トップ3はスペインです。
気候の優位を活かし、果実味とタンニンがしっかりしたパワフルな赤ワインと
口当たりが良くミネラル感のある白ワインが生産されています。
そしてスペインと言えば、コスパの良いスパークリングワインを思い浮かべますね。
製造方法はフランスのシャンパンと同じ「瓶内二次発酵方式」で、スペインでは「カバ」と呼びます。
※このカバではありません。
炭酸が強めで、すっきりとした味わいのものが多く、あっさりとしたテイストは日本料理
特にてんぷらなんかとマリアージュしてみたくなりますね。
以上ワイン生産国トップ3、すべてがヨーロッパに所在する国となってしまいました。
確かに全体の生産比率を見ると、ヨーロッパ諸国がトップランナーですが、
ワインの世界は生産だけでなく、消費してくれる国も重要な立場におります。
生産したものを買ってくれるお客様は神様、神様の好みはワインマーケットを大いに左右しているからです。
次回はそんな消費国の順位を見ていきます。
今回とは違う風景が見えてくると思いますので、楽しみにしていてください。
Ellenのワイン教室より~
※写真は全てお借りしたものです。