こんにちは。ワインエキスパートのタマゴ、10年間ワインを愛してきたEllenです。
いきなりですが、皆さんは日本のワインについてどのような印象をお持ちでしょうか?
ブドウジュースみたい? 味が薄い?
確かに一昔私もあまり良い印象はなかったのですが、近年日本ワインは目まぐるしい進化を果たしており、
日本のブドウ品種が世界に認めるようになったり、国際ワインコンクールで日本のワインが金賞を受賞したり等、
世界で日本ワインはますます評価されています。
今や日本人として、日本ワインを知らないというは、少し恥ずかしいことなんですね。
とは言っても、日本は北海道から沖縄、47都道府県のほとんどでワイン造りをしています。
どこから日本ワインを知ればいいのか、迷うものです。
そこで、国内の主要産地について簡単にご紹介したいと思います。
生産量もワイナリー数も全国一位 山梨県
先ず抑えとくべき産地は、何といっても山梨県。
日本の気候は高温多湿で、ブドウ栽培にはそれほど理想ではないのですが、山梨県に関しては内陸特融の気温特性を持ち、昼夜、及び夏冬の気温差が大きい。ブドウの生育期間とされている4月から10月の降水量も900mm前後とギリギリ理想範囲。
最も、日照量が高く、日本では最高レベル等、比較的にブドウ栽培には適している環境です。故に山梨県は国内において、最も古くからワイン造りを開始しています。
そして、ブドウの品種については、白の甲州と赤のマスカット・ベーリーAが代表です。特に甲州は、日本人のような、繊細で上品な味わいが高く評価されており、且つ日本食との相性も良く、日本人としては必ず知っておきたい品種です。
味わいは甘口~辛口と幅広いものの、柑橘系の爽やかな香りと上品な酸味、すっきりとした味わいから、「和」を感じさせると言われています。
山梨県の甲州市勝沼町に多くのワイナリーが集中しており、シャトーメルシャン等、超有名ワイナリーも少なくありません。
富士山へ遊びに行くついでに、勝沼町でのワイナリーツアーもおすすめです。
二位だけど侮れない 長野県
広い土地を持ち、農地の8割が高地にある長野県。
山梨県と異なるのは、本格的なブドウ栽培がワイン造りだけを目的として始まったことです。(つまり食用のために作られていないということ)
よく長野県はワイン造りの意識が高いと言いますが、理由はまさにそこにあります。
また、山梨と同様、年間降雨量が少なく、昼夜の温度差が大きいことからも、ワイン造りには適している環境です。
長野県で国際的に評価が高いのは、赤ワインのメルローです。
特に日本ワインの先進地である塩尻市で栽培されているメルローは名高く、口当たりの良いなめらかさが特長。
そして白好きには、長野県北部の千曲川流域のシャルドネがおすすめです。
2000年以降活気のある産地 北海道
少し意外かもしれませんが、北海道のワイン生産量は全国3位にも登ります。
山梨や長野と比べると、平均気温が低く、寒冷な気候ですが、その寒さがまさにヨーロッパ系ブドウ品種の栽培に最適なのです。加えて、北海道のワイン造りは努力と挑戦の積み重ね、世界の醸造技術を短期間に運び込んだこともあり、高い醸造技術とともに個性豊かなで高品質なワインを作り出しています。
白用品種では、ナイアガラ、ケルナー等が主力。また、耐寒性のある品種開発から、交配により北海道特有品種も開発されています。
加えて、近年では赤のピノ・ノワールの生産が急増しており、非常に今注目を集めています。
ワイナリーは、後志地方と空知地方に集中しており、かの有名な余市町ワインが前者に属しています。
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日本全体を見ると、山形県や新潟県、九州地区など、まだまだ名高いワイン産地がありますが、先ずは上記トップ3産地からワイン選びをしてみてはいかがでしょうか。日本ワインは近年飛躍的な発展を成し遂げ、国内でも海外でも日本ワインファンが増えつつあります。
一方で、アメリカ等の新世界と比べ、まだまだ知名度は低いのも事実です。以下個人的な見解となりますが、決してワイン造りに恵まれた環境とは言えない日本が、これほど素晴らしいワインを作ることができたのは、日本人の職人魂なくして実現できないことです。このモノづくりへの拘り、愛情は日本人ならではの特長であり、それを誇りに思い、胸張って世界へアピールする価値のあるものではないかと思います。
是非今夜は、食事の供として、いつものビールや日本酒に加え、日本ワインも手に取ってみてください。