「ファーザー」人間の認識のありかたに鋭く迫る | Who killed Cock Robin?
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Who killed Cock Robin?

I, said the Sparrow,
With my bow and arrow,
I killed Cock Robin.

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    「ファーザー」人間の認識のありかたに鋭く迫る

     

    クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus 

    #ファーザー 本作でのアンソニー・ホプキンスって、一見すると全然ボケてないんですよね。見ただけで「この人ボケてるんじゃない?」っていう演技ならクリストファー・ロイドの方が分かりやすく上手いんです。じゃあ彼の何がオスカーにふさわしかったのか。 次から内容に触れるので未見の方はご注意

    2021年07月06日 02:43

     

    クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus 

    この映画って、誰がどういう関係者なのか観客にも最後の方まで分からないんですが、その混乱はアンソニー演じる「父」が感じているそのものなんですよね。ここで描かれているのは、その瞬間まで自分が「そう」だと思っていたのと違う現実が突然現れた時の対処の仕方なんです。

    2021年07月06日 02:43

     

    クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus 

    昨日まで赤だと思い込んでいたものが今日見たら青になってる。その時に「昨日までは赤だったけれど今日から青になった」のが「正しい」認識なのかそれとも「誤って」いるのかの判断って普通なえれあらすぐにつくと思いますよね。でも案外そうじゃない。自分の記憶が曖昧な場合も結構ありますから

    2021年07月06日 02:43

     

    クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus 

    そういう場合周囲にきいて、「昨日までは赤だったよ」と言われれば自分は間違ってなかったと思うでしょうが 「昨日も青かったよ」と言われたなら「あれ? 自分の思い違いだったかな」って思いません? 自分に「赤」に確信が持てる程の鮮明な記憶がない所に「青」の意見があれば判断保留しますよね

    2021年07月06日 02:43

     

    クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus 

    で「青」と言った人の方が自信に満ちてれば、「そうか、なんとなく赤だと思っていたけど自分が間違っていて、本当は青だったんだ」と思うようになること、あると思います。赤と青ほど明確に区別がつくものでなければ、「自分が間違ってたんだな~」と思うようになる可能性は非常に高いと思います。

    2021年07月06日 02:43

     

    クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus 

    「ファーザー」はそれを視覚化して見せたんですね。認知症になると赤と青ほどにあからさまに違うものでも、記憶という拠り所がなくなると曖昧に、さらには判別不能になると。でも、その時その時の判断を周囲の様子を頼りにくだしていれば「認識不能」という事実を隠しておくことはできるのだと。

    2021年07月06日 02:43

     

    クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus 

    そしてここから人の認識、認知がどうやって行われるかという話になります。必ずしも人は他人をその人の顔や姿で認識してるわけではないというね。家族とは自分の家に居てくつろいでいるもの。それなら自分の家で我が物顔でくつろいでる人間は「家族」だろうと識別コードを失った脳は思うのです。

    2021年07月06日 02:43

     

    クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus 

    「家族」ではないですが、家の洗面所にはプッシュボトルが何本もならんでましてね、たまに間違えてハンドソープの代わりにデンタルリンスを手に出しちゃったりするんですよね。そこで間違えたと私はすぐ気づきますが、気づかずそのまま手を洗うのが認知症の方なのかなと思いましたね。

    2021年07月06日 02:43

     

    クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus 

    でも認知症の方でも初期なら「それはハンドソープではなくデンタルリンスですよ」と指摘されたら「あら、うっかりしたわ」とかなんとか誤魔化すんじゃないですかね? 私ならそうします。だって全然わかってなかったと明かすのはとても恥ずかしいから。その羞恥心って結構根源的なものだと思う。

    2021年07月06日 02:43

     

    クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus 

    アンソニー・ホプキンスが評価されたのはたぶんそこですね。狼狽を瞬時に誤魔化して何もなかったような顔をする。でもそれが段々難しくなって、破綻していくんです。自分が住んでいるから自宅だと思っている場所も、我が物顔でコーヒー飲んでるから家族だと判断した人も、次の日には全部違っている

    2021年07月06日 02:43

     

    クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus 

    それを何事もなかったような顔をして乗り切ると、次の日にはまた全てがひっくり返っている。こんな激しいストレスはないと思いますね(覚えていたらの話ですが)。経験とか記憶とか、拠り所にするものがなくなってしまった時の恐怖。それをサー・アンソニーは如実に表現した。

    2021年07月06日 02:43

     

    クリス・スネイク・プリスケン@paxomnibus 

    #ファーザー はよくホラーにたとえられますが、確かに同じ恐怖だと思います。自分が見たと思っているものを誰にも信じて貰えない状況ですから。そして周囲は「あの人のいうことはあてにならない、信じられない」と思ってるんですからね。孤立無援で救助のあてもない、底知れぬ恐怖です。

    2021年07月06日 02:43

     

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