七夕の夜、たなぼたのようにやってきたiPhoneSE2。

まさか自分が使うことになるとは思わなかった。

ついこの間までは・・・。

 

 

先週末、私は駅の改札口で携帯を落とした。

開きかけた鞄から滑り落ちるように。

それほど高い位置から落ちたのではない。

大丈夫だろうと思って拾ったら、ガラス面は無事だったものの

液晶に見たことのないカラフルな縦線が走っている。

あっやばいかもしれない・・・

とりあえずポケットにしまい、回復を念じながら帰宅して取り出すと

事態はさらに悪化。

瀕死状態になっていた。

 

押してもいないのに勝手に画面がタッチされ、色々な連絡先に電話をかけている。

ぞっとした。

アプリが開いたり閉じたりを繰り返し、完全にバグり倒していた。

やばすぎる。

とにかく早く修理しないと・・・!

この時、私はiPhoneSEを使っていた。

周りで使っている人をほぼ見かけないので、いつも絶滅危惧種のように感じている。

「えっその携帯・・・?なんですか?」と引き気味に聞かれたこともあるが、サイズ感の良さ、

機種変が面倒なことなどが相まってここまで使い倒してきたのだ。

そろそろ厳しいかもしれない。

 

初めて修理店に行くことにした。

調べると正規店、非正規店といった表現が出てきて、

そのなんとも言えないアングラ感に笑いそうになる。

悪いことでもしているような気持ち。

 

急いでお店を探し、夜の新宿に駆け込んだ。

石段に座ったゲイカップルが、お互いにしなだれかかっている。

その隣を通りすぎた瞬間、目の前にネズミが走ってきて、私は飛び越えた。

明らかにでかい。焦ってドキドキする。

なんか高まってきた。さすが夜の街、と思っていたら

今度は手ぶらの男性が近づいて声をかけてきた。

「ねえ、お姉さんのマスクでかすぎじゃなあい?」

びっくりして顔を上げると、その人はアベノマスクをつけていた。

外でつけている人を初めて見た。

顔が大きいのか、マスクが小さいのかわからないが

口元しか覆えていなくて完全にネタみたいなことになっている。

「小さすぎでしょ」

新手のBoketeナンパを試されたところで、

雑居ビルの3階、狭く密極まりない空間に入った。

 

修理の方は一生懸命頑張ってくれたおかげで画面の暴走は止まったが、

電源が2分で落ちてしまうようになった。等価交換がつらすぎる。

 

とても残念だけれど、諦めてiPhoneSE2を買うことに・・・!

一気に時代を飛躍した。

いろいろ手間取ったけれどLINEは生きてるし、なんとかGET。

とにかく薄くて、画面の反応早くて嬉しい。

今まではケースを可愛いものにしたいと思ってごちゃごちゃしてたけれど、

カバーをアルミにしたらシンプルすぎて

無課金アバター状態になっている。

 

それに、ワイヤレス充電器って、置くだけで充電されるんだね!?(当たり前)

イヤホン差すところなくて、ブルートゥースのイヤホンも買ってみる。

携帯から音漏れてないかめっちゃ不安すぎてこわい。

 

使い慣れた物を手放すことに抵抗があったけれど、新しいものってリフレッシュできる。

いろいろためしてみよう。