日常から解放されたくて、漂っているだけなのかもしれない。
そろそろ旅行以外のことも書くね・・・
ゆっくり読んでいってね。
GWの期間中、2泊3日で青森県に行ってきた。
結論から言うと、めちゃくちゃ良かった!
田舎なイメージがあったけれど、思ったより随分おしゃれに決めてた。
青森県に行くのは初めてだった。
なぜ青森なのか。
たまたま美術館で検索していたところ、超スタイリッシュな美術館がヒットした。それが青森県立美術館だったのである。検索に出てきた写真は、惚れ惚れする程の美しさをたたえていた。その美術館の真後ろに、三内丸山遺跡があった。なんか教科書に載ってたやつだ!さらに、港町だから美味しい魚を食べられる場所がいくつも見つかった。
いいねえええ
チケットと宿を押さえた後は、3日間で行きたいところの計画を立てていく。
他の人は一人旅する時、どのようにしているか不明だが、私は周りたい場所と、乗らないとヤバい電車の時刻は細かく書いている。
今回は電車の本数がかなり少ないことがわかって、計画するのに結構時間がかかった。
島などの遠い場所になればなるほど電車・船が3時間に一本だったり、施設が閉まるのが16:00とかだったりするのだ。バス・船・電車の時刻表や交通手段は印刷しまくって持って行っている。携帯の充電が終わったらアウトだ。いや、充電器あるけども不安になっちゃう。チェーン店見たらすごい安心するの。いろんな意味で命の充電。
わくわくする気持ちで迎えた旅行1日目。
北陸新幹線で3時間。新青森駅に到着後、在来線の奥羽線に乗り換える。
ここで、とても驚いたことがある。電車が開いた瞬間、足元に一段階段があったのだ。
ええええ!!!転ぶじゃん!!!トラップじゃん!?!?
バスでさえノンステップバスを導入しているのに、これはマジでよくわからなかった。誰の策略なのだろうか。ボケるな、しっかりしなさいということなのか?三度見した。凄く珍しい気がする。
青森駅は東京か横浜のみなとみらいに寄せていきたいのか、情熱を感じる。実際、とても都会的だ。青森よい!!!
このA-FACTORYのデザインが素敵。かわいいよ!
八甲田丸と橋との絶妙なバランス。
青森駅についた後は、青森県立美術館→三内丸山遺跡を回った。駅からバスに乗って15分程度。正直このコースは東京から日帰りでも行けるかもしれない。空が広くて気持ちが良かった。
青森県立美術館
あおもり犬
実は、美術館より私が心打たれたのは、三内丸山遺跡だった。とても広い。90年代に発掘された遺跡とのこと。500人が住んでいたようだ。開発の影響で途中、野球スタジアムになるところだったが、結局なんとか踏みとどまったらしい。確かに・・・!野球場ぴったりかも!とか思って笑いそうになった。失礼。遺産の喪失だね。
ガイドさんの説明がとても深みがあった。来て良かった。
どの物件がいいか探してみる。
風が芝生をさわさわと揺らしていく。真っ青な空の下に横たわる、緑の毛皮のように見えた。
紀元前から根を張っている、一つの大きな生き物の上をたゆたう。
縄文時代は資本主義など存在せず、みんな平等に仲良く暮らしていたらしい。
想像するだけで楽しそうな、なんてロマンのある世界だろう。
しかし、縄文人の平均寿命は30歳と短く、子どものうちに亡くなってしまうことが多かったようだ。現代のように長寿であることは、ある意味異常かもしれない。本当に、二度と戻ってこない今日一日を大事に過ごしたいと思った(いつも言ってる)(そして忘れる)。
石のイヤリングとか出土していて美意識が高すぎる。心に余裕のある生活してるなああ はああマジでいいなああ。
ヘアピン!おしゃ!
ワイルドすぎる。
2日目
朝は青森魚菜センターで「のっけ丼」を食べたよ!
10枚つづりのチケットを渡して、タコは1枚、中トロは2枚のような形で、市場の人に渡してよそって貰える。今朝水揚げされた魚を新鮮なまま頂けるのだ。
魚が呼吸してるの見ちゃうと新鮮だと思うと同時に心が痛んでぐっと掴まれる感じがする。大地の恵みに感謝。
その後は八戸に移動して、種差海岸をめざしてチャリ旅。
これが誤算だったかもしれない。自転車で歩道の一切ない、車道をどんどん突き進んでいくことになった。しかも、高速道路のようなスピードで車がぶっ飛ばしている。「自転車で行けます」と靴屋のおばあちゃんが言っていたが、訛りがあって、もしや聞き取れていなかったのか私・・・。山道でカフェの店員さんにも聞いたが「車道は自転車のルートですよ!」ということだった。
それならそうか、と思ったが
私は2車線の車道を、かなりの高低差がある中12km走る羽目になった。
車があまりに飛ばしてくるので、道路のはしを電動ママチャリでかっ飛ばす私がいた。
汗を吹き出しながら一人で漕いでるからシュールすぎる。
途中きつすぎて本気で自転車を捨てようかと思った。けれども、振り返ると車が突っ込んでくるため、引き返すことも無理だと感じた。景色としては首都高でママチャリを捨てるのと何も変わらない。ママチャリのスピードは、40㎞は出していたと思う。相当滑稽だった。だが、だんだん開き直ってきて、もう海岸を眺めながら優雅に走ろう・・・と思えた。
これは振り返ってもレンタカーにするべきだった。八戸ナンバーの車は笑顔を乗せて、涼やかにすり抜けていく。こういう時にレンタカー乗るために免許とろうかなあああ。でも普段一切使わないんだよなあ。
その後、蕪島(かぶしま)に到着。
カモメが大量生産されている。
サイズがカラスと同じで怖い。明らかにでかい。
それでも、白い羽がふくらはぎに触れた一瞬のふわっとした感触で、もっと触れたくなった。
きみ映えてるよ!
自転車で海風を感じながら、ついに種差海岸に到着した。自転車捨てないでよく頑張った…泣 海岸側の売店でソフトクリームを買う。私は汗だくだった。ソフトクリームは艶やかな水になって、絹の柔らかさを保ちながら喉を滑り落ちていった。種差海岸には、大型バイクのエンジン音も、誰かの泣き声も、ビルの赤い点滅に毎日求愛しているかのようなヘリコプターもいない。
こんな遠い遠い場所に来て、何してるんだと思われても、穏やかな気持ちになれる旅行という時間は失いたくない。私の体に刺さっていた棘がほんの少し落ちる。
何度思い出しても種差海岸は美しい場所だった。
これは推せる・・・
種差海岸から見上げた空と海の間のグラデーションがとても柔らかくて、優しい気持ちになる。ずっと、ここにいられたらいいのに。
青森、誰かと一緒に行きたいなあ。
自転車以外でね。