2日目
廃墟だああ!良い写真撮れそう!!フゥゥゥ!!
出島はこじんまりとしていて、東京ドームの3分の1の大きさだ。歴史の授業で記憶に残っている人も多いだろう。鎖国時代、オランダ人がここに収容され、居住していたのだ。ボタンや歯ブラシ、美しい絵柄が施された食器などが資料館に展示されていた。オランダ人はここから出ることは禁止されていたため「退屈しのぎに吸っていたタバコ」なるものまで出土していた。
これは7階建の、小学校と中学校が合体した建物。
上陸…!!
さすがに捨てる場所なくなって、政府から言われて閉山したらしい。島民が何も知らないところに闇を感じる。
自撮りは違くない??笑
私は出島を散策した後、軍艦島クルーズに参加することにしていた。
はっきり言って、軍艦島についてほとんど何も知らなかった。「今は廃墟になった島」。本当にそれだけ。
ゲームみたいな世界観味わえるんじゃね!?
廃墟だああ!良い写真撮れそう!!フゥゥゥ!!
ぶち上がり過ぎて、もはや本能に突き動かされるだけの獣と化しながら乗船。
しかし、軍艦島クルーズが3日間で最大の衝撃をもたらすことを、私は知る由もなかった。
超雑だが、出島を載せておく。
やっぱ人間なんだね!!
はいっ!出島おわり!
今回お伝えしたい話はこっちなのよ!
軍艦島へ
少しずつ島に近づいてくる…
!?!?!?
こっっっわ!!!
背後からシャッター音の嵐が始まった。
すげええええ!!!という気持ちはあるのだが、この島からは異常なほど鬱屈とした空気が漂っている。もしかしてテンションまちがえたかもしれない。やばいこわい一人で来たのミスった。気のせいかな?
すげええええ!!!という気持ちはあるのだが、この島からは異常なほど鬱屈とした空気が漂っている。もしかしてテンションまちがえたかもしれない。やばいこわい一人で来たのミスった。気のせいかな?
ひえええ!!
血の気がさーっと引いていくのを感じた。
街が 死んでいる
ホラーだよ助けて!!!
空から突き刺したように隙間なく高層ビルが建てられていて違和感がすごい。
このあたりから、一緒に乗船している人たちの笑顔がなんだか不謹慎に思えてきた、、、
これは7階建の、小学校と中学校が合体した建物。
すけてる…!!
ちょっと信じられないのだが、軍艦島は1974年まで当たり前に人が住み、生活の全てが完結する島だったのだ。人口密度は東京よりも高く、電化製品はめっっっちゃくちゃ良いものを使っていたらしい。
もう、時代の最先端だから「未来を担う島」なんて言われていた。小中で7階建なんて贅沢な建物は当時どこにもない。てか今でも珍しい気がする。良質な石炭が取れるということで、この島には24時間365日、炭鉱労働者が出入りしていた。石炭を取るためだけの島。日本のエネルギー供給を担っていたから、ここの島民はかなり裕福な生活をしていた。
崩れてしまう危険があるため、入れるのは限られた場所だけ
上陸…!!
隣にいた男の人が
「コールオブデューティーみたいだなぁ!あっちで銃撃戦とか始まりそう!」と、ものすごく興奮していた。
なるほど、、、
たぶん、そうなんだけれど、映画やゲームの景色みたい〜!!っていう安易な表現で例えたら、呪い殺されそうなくらい暗鬱な雰囲気が軍艦島にはある。
なぜか、私の上でハゲワシみたいな巨大鳥がグエェと言いながらずっと旋回していた。
なんで私狙われてるの??泣
なにこれ完璧かよ!
写真撮りまくり!!
岩礁でできた島だから、みんな鉄筋コンクリートでぎゅうぎゅう詰めに建てた。緑が何もなかったから、隣の島をお墓として使った。軍艦島はめっちゃ栄えていたけれども、国のエネルギー政策の転換で、石油をメインとして使うことに。1974年に石炭の採掘が中止になった。そこから3ヶ月で全島民が荷物をまとめ、いきなり島を出なければならなくなってしまう。
なんでえええ
右のでかい建物がアパートだ。
写真の真ん中より少し下に、四角い大きめのくぼみがあるのが見えるだろうか。ここから、石炭を掘った時にできる不要物(ぼた)を大量に垂れ流していたらしい。上も左右もアパート人住んでるね!健康被害ヤバそう!でも、そんなこと考えもしなかったんだなぁ。島の反対側にも捨ててたけど、捨てすぎて海面に山が出てきてたらしいよ。
さすがに捨てる場所なくなって、政府から言われて閉山したらしい。島民が何も知らないところに闇を感じる。
言わなければ、バレないし、みんな幸せ。
私は、世の中の殆どがそういうことでできているような気がする。だから、うまく回ってる。穏便に済ませるために誰も彼もがパフォーマーになっている。見破れないくらい私も毒されているんだろうな。
ここは墓標だ、と思った。
人類滅亡後の未来が軍艦島。
人が消えてから約40年で、こんな風に荒れ果て、建物が真っ黒になって生気を失ってしまう。東京だって全員いなくなったら
こうなるだろう。
人類とは儚いとか哲学的なことを考えてしまう。
松尾芭蕉の俳句で「夏草や 兵どもが 夢の跡」ってあるけれどマジでこれなの!!(雑
ときどき、クルーズに島民と思しき人が来るらしい。うちらの親世代くらいなのかな。そういう人は、写真も撮らずに、自分が昔住んでいたマンションをじーっと見つめているんだって!
昔は「端島(はしま)」と呼ばれていた。観光地化してから軍艦に形が似てるってことで名前まで変えられてしまった。
人の波は止まらない
カップルが錆びれたマンションを背景に自撮りする
手を叩いて爆笑する女子大生たち
インスタ映えするからあげる
私は端島に感動するとともに複雑な気持ちになった。地元をいきなり追い出されて、壊れたマンションをバックに観光客に自撮りされてインスタ映え!って、どんな気持ちだろう。なんか不謹慎だと思った。
自撮りは違くない??笑
そんなこと思ってるの私だけかな。
「人が死んだわけじゃないんだからさーっ!!」って帰ってから別の人に諭されたけれど私が狂ってるのか。いや、建物だけで充分絵になるわ。
ひとりで行くときは
戦場カメラマンや記者になりきって、ルポルタージュ執筆のために軍艦島に乗り込み、厳かな気持ちで人生の記憶に焼きつける…という設定で行くのが最適だと思う(何の話
一番接近して撮影できたのがこれ!
このマンション102年前にできたらしい!丈夫すぎてこわいわ!鉄筋コンクリートは100年持つと言われるけれど、実証されてます笑
ただ、これが最新の軍艦島で、完全な保全技術はないらしい(ちょいちょい直してる)。
帰りのフェリーで 泣きそうになったよ。
ものすごい衝撃を与えてくれた島だった。
いつか崩れすぎて入れなくなる時が来ると思う。また行きたいし、年間100日の条件のなかで、上陸できてよかった…
自分が消えても
何かが残ってるって大切かもしれない。
懐かしむためだったり、
形のない継承だったり。
非日常を味わいたい人はぜひ!!
ラストは佐世保バーガー食べたよ🍔!!
大きすぎじゃない!?!
地元の美容部員の方に
「佐世保バーガーどこの食べたんですかー?」と、にこやかに聞かれたので答えたら
「ありすぎて私もうよくわからないです。」
っていう嘆きみたいのが返ってきて笑った。把握不可能らしい。
長崎また行きたい!
おしまい