今年の大学入試でも過去に出題された問題が再出題されたことが話題になっていて知ったのが「入試過去問題活用宣言」です。

 

参加大学間での利用をOKとするもの。

 

 

HP

https://www.nyushikakomon.jp/

 

宣言からの引用

 これまでに受験の場で使用された入試問題は,膨大な数になります。その中には,数々の良問が蓄積されています。これらの入試問題は,それぞれの大学に所属するものですが,同時に,大学コミュニティの共有財産としての側面を持っております。このような考えに立ったとき,それぞれの大学の入試過去問題をお互いの共有財産として活用しようという本宣言の基本的認識に至ります。 それは同時に,他大学の入試過去問題の使用は重大なルール違反というこれまでの通念,あるいは重圧からの解放を意味します。それぞれの大学は,アドミッションポリシーにしたがった入試に向けて,より効率的な対応が可能になるでしょう。 

 文部省大学審議会(当時)も,入試業務の過大な負担を懸念して,良問が蓄積されている大学入試センター試験の過去問題の再利用を平成12年に提言しております。 

 

とても良いと思います。

 

過去に出題されているということは、問題点もわかっているということです。

 

 

参加大学間での利用は、そのままでも改変してもOK、使用する場合があることを公表しておくこと、などの条件があります。

 

 

 

流れとしては、以下のようでした。
 

・平成17(2005)年11月:国立大学協会総会で非公式に趣旨を打診し賛意を得る(岐阜大学長)

 

・平成18年1月:「入試過去問活用ネットワーク」趣意書を作成、共同提案を呼びかけ

 

・平成18年4月:準備委員会を結成、文科省高等教育局大学入試室に報告し基本的な理解を得る

 

・平成18年6月:「全国大学入学者選抜研究連絡協議会」パネルディスカッションにて報告

 

平成18年10月~19年3月:趣意書発送、とりまとめ

 

平成19年4月:「入試過去問題活用宣言」実施が参加校に周知、HP開設

 

平成20年度入試(平成20年2-3月実施):開始

 

 

現在は幹事大学(言い出しっぺの岐阜大学)を含む連絡委員会の大学5校が運営を担っていると思われます。

 

 

 

今年1月1日の時点で、国立42大学・公立29大学・私立91大学・省庁の設置する学校1大学校の163校が参加しています。

 

日本には2023年度時点で793の大学があるそうです。

つまり20%の大学が参加している。

 

https://eic.obunsha.co.jp/file/educational_info/2023/0817.pdf

 

 

 

 

なんというか、よい小説とか研究とか音楽とかが生き残っていくのと同じなのかもしれないなと思いました。

 

 

 

ただね、高校とかも早くこういうのやっておかないと、起きてしまうんですね。

 

 

三重県の入試問題はインターネットで公表されていて、札幌第一高校は公表された著作物を試験に使うことは盗用には当たらないものの不適切だったとしています。

 

こういうとき、文科省はリーダーシップを発揮してほしいですが。

期待できないか。

大学のも問題ないといっただけですし。