この記事は音声で聞くこともできますので、是非お聞きください。

 

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試験的にしていますので、よろしければご意見をお聞かせください。

 

また、以下の文章はよく取り上げさせていただいている橘玲氏の「バカが多いのには理由がある」を参考にしていることをまずお断りしておきます。

 

もちろん、解釈の誤りや曲解はすべて私の責任であることはいうまでもありません。

 

ということで本題に入ります。

 

最近のニュースによると、兵庫県姫路市の私立姫路女学院高校で、ソフトボール部の顧問を務める男性教諭が部員の1年女子生徒の左頬を1発平手打ちし、あごが外れる重傷を負わせたとのことです。

 

女子生徒は叩かれた衝撃で口の中も切れ、口を開けにくくなり、食事にも苦労するなど「外傷性開口障害」で全治1か月となっています。

 

これはどう考えても暴力事件というほかありませんが、しかし、こうしたコーチや顧問による体罰は本当になくならないですね。

 

普通に考えれば、こういう顧問がいるクラブなんか辞めればいいと思うでしょう。

 

しかし、多くの場合、こうした体罰が起きるクラブはいわゆる強豪で、校長でさえ滅多なことでは口を出せないような一種の聖域になっていることが多いのです。

 

また、一部のOBや父兄の中には「指導に熱心な先生」と擁護する人たちもいます。

 

体罰が悪だということは社会の常識ですが、運動部は一種の治外法権だという意識があるんですね。

 

競争で勝ち残るためには、限界を超えるような過酷なトレーニングを課さなければいけませんが、そのためにもっとも効果的なのは、恐怖や暴力で生徒を洗脳し、指導者への絶対的服従とチームへの献身を叩き込むことでしょう。

 

こうして洗脳された生徒は、退部は自己の全否定と考え、指導者や仲間の信頼を裏切るくらいなら死んだほうがマシだと思うようになります。

 

運動を続けたければ体罰に耐えるしかないという形で逃げ場をなくした上で、愛情と暴力を交互に与えることで相手を服従させる、これは洗脳の典型的な手法です。

 

これがカルト宗教だけでなく、日本の会社や学校でごく当たり前に行われているんですね。

 

この「体育系管理法」はきわめて強力で、また、それで成果が出ているために、いくら否定しても何の効果もありません。

 

そして、この問題の根深さは、日本の組織の多くがこうした「体育会系管理方法」で成り立っていることにあります。

 

日本の会社が、自己責任で行動する近代的個人よりも上司の指示どおりに動く体育系を好むのは周知の事実です。

 

上司よりも部下が帰ることは許されず、サービス残業は当たり前で、パワハラによって上司が部下を精神的に支配することが「管理」と呼ばれるわけです。

 

そして、政治家や文化人の中には体罰を肯定する人たちはいくらでもいます。

 

さらに、一般の人たちにも「本人が厳しい指導を望むのなら認めてもいい」「信頼や愛情に裏打ちされた体罰は子供を成長させる」といった意見が多い。

 

このことからも、日本の社会には体罰容認の文化が深く根付いていることがわかります。

 

そのためにマスコミやいわゆる有識者たちは、事件の背景を追及すれば、日本型組織に依存する自分自身が批判されることに気付いているために、問題の本質には迫りません。

 

その代わりに顧問教諭の体罰に矮小化し、その「指導」を擁護する声は聞こえないふりをするわけです。

 

しかし、根本的な解決がなされなければ、同様の事件が完全になくなることはないのですが。

 

では。

 

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